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献血された血液はどのように活用されるの?

医学

この前、町で献血の呼びかけをしている人たちを見かけたけれど、そもそも献血って何のためにするんだろう? 集められた血液ってどういう風に使われるの?

  • 先生、献血って何のためにするんですか?
  • いい質問だね。じゃあ、この機会に献血された血液がどのように活用されているのかを知っておこうか。
  • はーい。
  • まず、献血された血液は「輸血」に使われているということは知っているよね。
  • 輸血は聞いたことがあります!医療ドラマで「血液はまだか!」ってお医者さんが叫んでるやつですよね?
  • そうだね。では、輸血はどのように行われるのか知っているかな?
  • う~ん…
  • 輸血はね、献血された血液を成分ごとに分けて、血液製剤を作り、必要な血液成分を点滴で注入するんだよ。
  • そうだったんですか。必要な血液成分って、例えば赤血球や白血球や血小板っていう中学校で習ったものですか?
  • その通り。それらには独自の役割があることも習ったよね。怪我や手術で大量出血してしまった場合や、十分な血液を作れない病気の場合、それらの役割を充分に果たせなくなってしまうから、輸血が必要になるんだ。ただし、白血球は免疫型が合わないと、免疫不適合(副作用)が生じてしまう可能性が高いから、除去することになっているんだ。
  • そうなんですか。じゃあ赤血球と血小板の血液製剤を献血された血液から作るんですね。
  • もう一つ重要な成分があるんだ。それは血漿というものだよ。血液の液体成分にあたる。血液が20~30%ぐらい失われると血圧が維持できなくなり、命が危険さらされてしまう。
  • ただ、血漿は少量のたんぱく質とナトリウムやカリウムなどの電解質を含んだ液体なので、ある程度人工的に作る「輸液」でも対応できるんだ。ウイルスや細菌の除去も必要ない。もっとも、輸液には酸素を運搬する赤血球が含まれていないから、一定以上の出血がある場合、赤血球の輸血も必要なんだよ。
  • そうなんだ…。なんだか難しいなあ…。
  • ふふふ。じゃあ、息抜きにクイズを出そう。世界初の輸血が行われたとき、ある動物の血が人間に輸血されたんだ。何の動物かわかるかな?
  • えーと…人間に近いサル、かな?
  • 残念!答えは「子羊」。一説によると、おとなしい子羊の血液が人を穏やかにすると考えられて輸血をしたらしい。でも実際は免疫拒絶反応が起こりうまくいかなかったんだ。でも実際は免疫拒絶反応が起こりうまくいかなかったんだ。ちなみに、犬の手術でも輸血は行われるんだよ。犬の血液型はなんと10種類もあるんだ。
  • そうだったんだ…。そうだ、献血した血液はどうやって保存されてるんですか?やっぱり冷凍ですか?
  • いや、凍結保存した血液は一度解凍すると3時間しかもたないし、完全に凍ると細胞が氷の結晶で壊れてしまう。だから、特殊な方法で保存しているよ。
  • 特殊な方法?
  • 血液は成分ごとに血液製剤に加工するんだjけど、赤血球は2~6℃の冷蔵庫で、血漿は-20℃以下の冷凍庫で保存される。血小板は20~24℃で、しかも常に揺らした状態で保管をする「震とう保存」をしなくてはならないんだ。さらに、赤血球は21日間、血漿は1年間、血小板では4日間しか保存できないんだよ。
  • それだけ手間をかけて保存するんですね。それに保存期間も短い。…困っている人を助けるため、僕もなるべく献血するようにします。
  • その心がけは大事だ。今は少子高齢化が進んでいて献血者が減ってしまっているんだよ。ただ、すでに人工の血液を作る研究も進められているんだ。
  • 人工の血液!
  • ES細胞やiPS細胞を使って血液成分を作れるかもしれないんだ。他にも、保存期限の切れた献血からヘモグロビンだけを精製してカプセルで包み、長期保存のできる、血液型を問わない人工赤血球を作るという研究も進んでいるよ。
  • 保存期限が切れた血液から作るなんて、なんだかエコですね。
  • しかも、人工赤血球は将来的に脳梗塞や心筋梗塞の治療にも活用できるかもしれないんだ。
  • でも、研究中ってことは、献血もまだまだ必要そうですね。
  • そうなんだ。献血は身近でできるボランティアだね。
  • 本当ですね!注射はちょっと怖いけど、今度僕も献血に行ってみます!

52 医学

使命感を持って「いのち」と向き合う

医学は、人間の健康の維持・増進、疾病の予防と治療への貢献を使命とする学問です。6年間のカリキュラムで専門知識を身につけ、医師免許の取得をめざします。国家試験合格後は2年以上の臨床研修が必須となっています。その分野は基礎医学、臨床医学、社会医学の3つに分類されています。

臨床医学のほかにもある医学の役割

「臨床医学」は、医療の現場で実際に患者の診療と治療を行います。「基礎医学」は、解剖学や生化学、病理学といった医学の基盤分野を研究することで、人体の構造や機能・メカニズムについて研究し、それによって病気の原因や発症から治癒への経過を明らかにすることをめざします。「社会医学」は、法律との関係を研究する法医学のほか、病気の予防を目的とした公衆衛生学、さらに地域医療など、医学と社会との関わりも考えていく分野です。

将来 主な進路は、臨床医・基礎医学研究・行政の3つです。卒業生の大半は医師国家試験を受験し、臨床医・研究医をめざします。基礎医学を志す人は、基礎系の大学院へ進学します。公衆衛生学・環境医学の研究や医療行政に携わる人もいます。
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