研究の専門性を活かした活動で、
コミュニケーション力もアップ!
男女問わず、理工系の8割近くが
研究者を志して大学院に進学
大阪公立大学は、2022年4月に大阪市立大学と大阪府立大学が統合して、両校の伝統を受け継いだ新しい大学です。国公立大学では3番目に大規模な大学で、理工系分野は、理学部、工学部をはじめ、現代システム科学域の知識情報システム学類と環境社会システム学類、生活科学部の居住環境学科でも学ぶことができます。
大阪公立大学の理学部と工学部では、4年間の学部生を経て8割近くの学生が大学院に進学し、より深い学問への道を歩んでいます。学部生の時には授業を同級生全員で学んだり、サークルや部活動などで他学部の人たちと交流する機会が数多く存在します。しかし大学院に進学すると、研究室での研究がメインになり、自分の研究テーマについて探究できる反面、研究分野を超えたつながりは希薄になりがちです。同じ専門分野の人たちとの交流は大変有意義なことではあるのですが、そこが狭い世界だということに気づきにくいという側面もあります。
社会に出ると、自分の研究や専門知識について、その専門知識をもたない人たちに説明しなければならない場面が出てきます。そのため研究者には、科学の専門知識をわかりやすく伝える「サイエンス・コミュニケーション」のスキルが求められるのです。
理系女子大学院生チーム「IRIS」で
サイエンス・コミュニケーションを
そこで大阪公立大学では、理系女子大学院生チームIRIS(I’maResearcherInScience/アイリス)の活動を支援しています。2011年、自身が将来の研究者・技術者として成長することを目的に大阪府立大学で結成されたIRISは、大学院の研究活動との両立をはかりながら、様々な活動を行っています。彼女たちは、学長から任命された大阪公立大学の代表として、理系の進路選択の経験を語る「IRIS進路講演」や、地域に出向いて行う実験教室「IRISサイエンス・キャンパス」などを実施して、小・中・高校生に科学の楽しさやおもしろさを伝えています。
イベントの企画・準備・運営は、女性研究者支援室の支援を受けながら、メンバー自身が行います。それぞれの専門知識を活かしつつ、小・中・高校生に向けて「どのような内容・手順で説明をすると、自分たちが伝えたいことが参加者に伝わるのか」について試行錯誤しながら企画し、違う研究分野のメンバーと話し合うことで異なる研究分野の視点も学び、サイエンス・コミュニケーションに大切な視点とスキルを育んでいます。
IRISは、夏のオープンキャンパスで、理系を目指す女子高校生との座談会・相談会を開催する予定です。あなたも、IRISに会いに来てみませんか?