2025年度 新学年スタート号
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リケジョのための理工系学問が学べる大学特集 東京海洋大学
海洋工学部
(東京都)

国内唯一の海洋系大学
スケールの大きなモノづくりを学ぶ

海洋国家を実現する学び

 四方を海に囲まれている日本は、海洋資源の有効活用をはじめ、広大な海をフロンティアとして認識し、「海洋国家」を再構築する必要性が叫ばれています。国内唯一の海洋系大学として注目される東京海洋大学では、実験・実習を通じた実践的な学びの場を用意しています。例えば、1年次あるいは2年次における船舶実習では、1カ月間の航海を通じて、実際の船舶機関システムを教材に、操船やメンテナンスなどの貴重な体験ができます。3年次以降はさらに高度な実習を行い、理論と実践を結び付けた研究を行います。海の現場は、技術の進歩が目覚ましく、日々新しい発見があります。今後も、より少ない燃料で動く省エネルギー技術や、環境に負荷を与えないエコロジー技術などの開発など、取り組みがいのある研究が多い分野です。

まだまだこれから、女性活躍のチャンス

 貨物輸送の主体である大型船舶は巨大インフラを備え小都市程度の社会を構成しています。それを動かすには最先端機器を効率よく利用する技術者が不可欠です。船を動かす航海士、機関士だけでなく、設計・製造技術者、安全運航を支援する気象予報会社、物流を最適化するロジスティック企業など多くの海事関連産業が関わっています。多岐にわたる分野を学ぶ本学卒業生には専門職として幅広い就職先が待っています。
 東京海洋大学では、女性研究者支援機構「海なみ」を発足させ、女性研究者支援を進めています。毎年夏には「女子学生のためのキャリアパスセミナー」を開催。「海洋大で学ぶと社会でどのように活躍できるのか見えてくる」をテーマに、進学した理由やキャンパスライフ、卒業後の進路などを卒業生から語ってもらっています。船の世界での女性進出は、まだ始まったばかりですが、だからこそ大きなチャンスがある分野。東京海洋大学海洋工学部は、グローバルな視点で海洋の未来を切り開く人材を養成しています。

先輩リケジョに聞いてみました!

私は現在、ケーブル船の運航や海事コンサルティングなどを行う会社で働いています。工学の中でも船に関する事すべて学べるのが海洋工学部。工学の基礎に加えて、気象、航海計画、造船、チームマネージメントなど高校生の自分では想像もできない幅広い勉強ができました。実際に練習船に乗っての航海演習などの頭も体も使った経験は、船員にならなかったからこそかけがえのない経験として役に立っています。自分の仕事が社会を少しだけ便利にするそんな日が来るのを夢見て日々の小さな積み重ねを大切に頑張っています。

東京海洋大学 海洋工学部
海事システム工学科 卒業生 F.K.さん