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受験生が関心を持った大学は?
毎年、全国の受験生を対象に、進路選択のステップをアンケートで見える化する「テレメール全国一斉進学調査」。2022年4月3日に回答を締め切った2022年度入学者の回答結果から、受験生が「関心をもった大学」ランキングTOP20とエリア別TOP20をご紹介します。それぞれのランキングからうかがえる受験生の動きをみていきましょう。
昨年度も、新型コロナウイルスの拡大が、さまざまな分野に影響を与えました。受験生には、どのような影響を与えたのでしょうか。実際の調査結果を見ると、「オープンキャンパスの参加機会が減少(58.1%)」が最も多く、次いで「入学後の授業がオンラインかもしれない(45.4%)」「勉強の遅れで他校の受験生と差がつく(26.1%)」「志望校検討のための情報が得にくい(22.6%)」の順となっています。直接のコミュニケーションに対する制限が、志望校検討のための情報収集の難しさを生んでいる状況がうかがえます。 -
ランキングからわかること
前回調査時は、新型コロナウイルスの拡大に伴い、地元志向が強まったと言われる年でした。実際、キャンパス所在地以外のエリアで上位を占めていた大学の順位が下がる傾向が見られていました。一方今回調査では、地元以外の大学の順位が上昇したエリアが多くなっています。「法政大学」は前回関東エリアのみのランクインでしたが、今回は関東エリアに加えて、北海道・東北、中部にもランクインし、全国エリアでも3位となっています。また、新たに全国エリアに「関西学院大学」「神戸大学」がランクインしています。両大学とも中国・四国エリアで順位を上げており、関心を持つ受験生の在住エリアが拡大しています。オープンキャンパスの参加機会減少をはじめとして志望校の情報収集が難しい一方で、動画やZoomなど各種オンラインを活用した情報収集手段が定着したことが、再び受験生の進学先検討範囲を広げる結果につながっていると考えられます。
悔いのない大学選択のためには、「早めに」「積極的に」情報収集を行うことが大切です。例えば近畿エリアでは、「大阪公立大学」が6位に、「大阪医科薬科大学」が19位にランクインするなど、統合によって開学した大学が上位に入っています。大学・学部・学科の新増設や改組は、多くの受験生の関心を集めるトピック。2023年4月にどのような新増設・改組が予定されているか確認してみるのもいいでしょう。また、今年は「情報I」の必修科目化により、学びの高大連携を見据えてAI・データサイエンスに関する新たな学びを用意する大学も増えるなど、最新の情報を得る重要性が増しています。「まだまだ具体的な大学の検討ができていない」方は、今回のランキングや本サイトも参考にしてみてください。