養殖といえば、マグロやウナギなどを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、今では世界的な魚食ブームの中、大企業やベンチャー企業の活発な参入、さらにはSDGsへの取り組みなど水産増養殖を取り巻く環境は大きく様変わりしつつあります。
また、養殖は計画的な生産をおこなうため、生産、流通、販売が密接につながり、地域経済を支えるための重要な役割を担っています。いまや養殖は世界の漁業生産量全体の50%を超えるようになりました。その結果、養殖産業は国内だけでなく世界的視野にたったビジネスモデルを構築しなくてはなりません。水産増養殖を通して社会に貢献する研究をしてみたい、地域、国内のみならず海外で活躍したいという皆さん、先端増養殖科学科で学びませんか。
こうした背景を受け、福井県立大学では水産増養殖分野でリーダーシップをもって活躍できる人材を育成する学科として先端増養殖科学科を設置します。特色としては、次の三点になります。
1)増養殖の知識と技術を少人数で深く学ぶ
ゲノム科学、環境科学、情報科学、マーケティングなど幅広い分野の教員による少人数の研究指導が行われ、増養殖分野で活躍するための知識と技術を深く学ぶことができます。
2)基礎から応用までシームレスに学べる教育・研究環境
設備の整った新しい飼育施設と目の前の若狭湾を実験フィールドにして、魚類・無脊椎動物・藻類の生産技術を基礎から応用までシームレスに学ぶことができます。
3)学んだことを目の前の海で実践する充実した実習
養殖生産者、民間企業の経営者、水産試験場の研究者、水産行政にかかわる職員の方の直接指導を受けて、実践的に水産増養殖を学ぶ実習・演習が充実しています。国際的貢献を希望する学生のために海外インターンシップも用意しています。
福井県立大学 海洋生物資源学部は、若狭湾に面した小浜キャンパスを拠点とした地の利を生かした研究環境を有する学部です。従来からも、海洋生物・海洋環境についての研究では日本有数の研究を行う傍ら、「ふくいサーモン」や「小浜よっぱらいサバ」などの地域ブランド魚の開発などにも協力するなど社会に貢献する学部でしたが、今回の新学科の設立で二学科制に移行し、ますます充実した内容の学部に生まれ変わります。海洋について、社会に貢献する研究をしてみたい、地域、国内のみならず海外で活躍したいという学生を幅広く募集します。