本学の歴史は短期大学時代を含めて70年を超え、伝統となった先進的教育は着実に受け継がれています。地域に密着した取り組みは、「中小企業と積極的に協力する大学」全国一位と紹介され(日本政策金融公庫論集第44号)、地方公立大学として常に先進的な取り組みを実践しています。
2022年度からは進化の著しい工学分野に対応できる人材育成を目指し、2学群制となりました。1年次は両学群とも5科目の工学基礎科目を受講し、年次が進むにつれ応用を学び、研究室に所属するとさらに高度で実践的な研究に取り組み、自己の進路を照らした課題探究をします。学生から専門技術者へ、その過程をしっかり歩めます。
また、実践的な学びには欠かせない学修設備も充実させています。建築設計を学修するための個人専用の製図台の設置や、学生が自由に利用できるPCルームも4部屋完備しています。土木、建築研究のための大規模実験棟や、生物工学などで利用する実験機器も揃えています。
この学群では、身のまわりのアイテム、建築物や橋のような公共構造物と、それらとふれあう場としての生活空間・情報空間について、工学的にデザインする技術者の養成を目指しています。
● 土木・環境プログラム
生活や社会を支える道路などの様々なインフラ・ストラクチャーから生活環境までの広範な対象に関して、安全性や持続性などの問題を解決し、持続的社会建設の実現に必要な知識と実践力を修得します。橋梁の設計・製図・模型製作、測量、都市計画・景観分野の実習など、実力を養う実験・実習を数多く行います。
● 建築都市プログラム
人間生活を成り立たせる様々な建築的要因について、工学的、環境的、美学的、さらに社会的視点から取り組み、今後の持続的社会の建築の存在意義とその表現を追求する知識を修得します。建築と都市のデザインからマネジメントまで、実験授業やワークショップ授業で学びます。
● 工学デザインプログラム
生活空間と情報空間のデザインを学びます。人間とその生活についても知識を広げることで、持続的社会における新たな人間生活を快適に、豊かにするための工学デザインの基盤を修得します。空間・プロダクトデザイン・情報メディアデザイン等に関連するデザイン演習科目では、エスキスやプロトタイピングを通じて多角的なデザイン思考を体験します。
この学群では、情報科学・生命科学・ロボット技術と、微生物から人間まで様々な生きもののもつ優れた機能の利用によって、よりよい社会をつくる技術者の育成を目指します。
● 情報システムプログラム
現代社会で重要性を増す情報・データサイエンスの基礎を学びます。バイオインフォマティクスや人工知能など様々な最先端分野への応用を図り、持続的社会の構築を支えるため、社会の諸分野での活躍を担うことのできる倫理と知識を修得します。低年次からコンピュータでC言語のプログラムを作成する演習を行い、情報処理能力を修得します。
● 医工学プログラム
最新の工学技術と医療を統合し、急速に進む高齢社会と、求められる持続的社会の双方を見据えて、医療機器、福祉介護機器の開発技術に必要な知識と応用力を修得します。工学的機器と人間機能の解明の両面で取り組み、医工学基礎演習、医工学プログラミング演習など、実践的な知識や技術を修得します。
● 生物応用プログラム
生物学の幅広い領域を基盤に、生物の持つ優れた機能を解明し、それを応用して安全で有効な食品や医薬品の開発、人間生活の様々な営みに寄与する技術を学びます。実験・実習を通して微生物・植物・動物の分子から個体まで、様々なレベルでの取り扱いを学び、生物の能力を食品や医薬品等に役立てる知識や技術を学びます。
地域に根ざす公立大学として、地域の人々や産業界とつながりながら、人とまちづくり、地元産業の発展に力を注いでいます。多くの教員と学生が前橋市内の活性化のために積極的にイベントなどで関わっており、学ぶだけでなく地域とつながる楽しさを体験しています。本学ならではの地域連携として、団地再生にも様々な観点から取り組んでいます。
卒業生は、前橋市はもちろん、全国で活躍しています。大学院へ進学をしてさらに研究を進める方もいれば、就職先として建設業、情報通信業、官公庁など人々の生活を支える仕事に就く方も多くいます。誰もが不安を感じる就職活動では、キャリアセンターが手厚く支援します。学年ごとに様々なプログラムを実施しており、1年次のキャリア形成セミナーに始まり、就活実践セミナー、各種企業説明会、模擬面接の実施など幅広くサポートします。「地域社会の発展に工学で貢献する」本学は、学生の夢を応援します。