文系・理系を融合した「21世紀型文理融合リベラルアーツ」。これが本学の教養教育の中核となっています。現代世界を読み解く鍵となる5つのテーマ「生命と環境」「色・音・香」「生活世界の安全保障」「ことばと世界」「ジェンダー」に沿った講義、討論、発表、演習・実験・実習を組み合わせた系列科目群で構成されています。例えば「色・音・香」であれば「分子から見た色と香り」「宗教と色・音・香」など、文系・理系さまざまな講義があり、1年次から各々の目的や興味に合わせて自由に選択ができます。
目標はテーマを根源から理解すること。高度な専門教育を学び、さらに応用するためには、発信・交渉能力と広い視野、変化に対応する判断力が必要です。専門性の高いひとつのテーマを自然科学・人文科学・社会科学の3つの角度から多角的かつ体系的に学ぶことで、文理領域を横断した知識・経験を身につけ、どのような場面でも応用可能な実践力を高めていきます。
学生一人ひとりがオリジナルの学修プログラムを構築できる「複数プログラム選択履修制度」を導入しています。まず、第1のプログラムとして、所属する学科が開設する「主プログラム」を必修し、専門的な知識や技能の基礎を一貫的、調和的に学びます。次に、所属学部のプログラムから第2のプログラムを選択します。専門領域により深く特化するならば「強化プログラム」、幅広い専門領域を横断的に学ぶならば「副プログラム」、領域融合型・学際的専門領域をめざすならば「学際プログラム」を履修します。さらに第3のプログラムとして、他学科、他学部が提供している「副プログラム」や「学際プログラム」を選択することも可能です。目的に合わせて最大3プログラムまで選択できる、主体的な学びのための履修制度です。
お茶の水女子大学では、多様性を包摂し持続可能で豊かな文化を有する社会の実現に資する女性人材の育成をめざして、令和6年4月に人間環境工学科(仮称)と文化情報工学科(仮称)の2学科からなる「共創工学部(仮称)」新設を構想しています。
人間環境工学科(仮称)では、テクノロジーを社会に実装・普及するために不可欠な社会科学知と工学知の協働により、持続可能な社会の構築に向けたイノベーションをめざします。文化情報工学科(仮称)では、人文知とデータサイエンスの相互作用から生まれる新しい工学により、未知なる芸術や文学の価値の理解と創造をめざします。
この新学部は、これまで男性が多くを占めてきた工学領域に、女性が進出する道を新たに拓くものです。また、新学部は、工学と人文学・社会科学の知を協働し、共に未来の環境・社会・文化を創るという点で、理系と決めている人はもちろん、理系か文系か決めかねている人、理系も文系も両方好きな人は、どちらも学び活かせる学部となっています。
※掲載内容は予定であり、変更の可能性があります。