2022年度 入試直前激励号!
<戻る

英語編

1 単語力の強化

熟語を含めた語彙の強化は何よりも大切。単語集を見ながら試験を受けられたらどれだけ楽かと考えれば、単語力の大切さが理解できるだろう。「単語リストなんかでは覚えられない」という思い込みは禁物。単語集1冊を覚えきる覚悟で臨もう。

国公立大志望の受験生

まずは「見たことのない単語」をなくし、自分でリストを作って覚えよう。動詞については必ず例文まで参照し、ノートに書き写そう。

私立大志望の受験生

「見たことのない単語」をなくし、自分でリストを作って覚えるという点では、私立大志望者も同じ。残された期間は短いが、英語の対策に充てられる時間は多いはず。

2 読解力の強化

この時期は志望校の過去問、および問題集を実戦的にこなしていくことに尽きる。長文総合問題に使われる英文は、近年に出版された雑誌・新聞を出典とするものが非常に多い。したがって、あまり古いものにあたるのではなく、実際に出題された比較的新しい題材を多く読んでいく方が実戦的だ。

国公立大志望の受験生

下線部訳は、単語力も重要な要素ではあるが、構文(パターン化された文)を知らなかったり見誤ったりすると、大きく減点されることになる。必ず構文は復習しておこう。説明問題は、指示語や省略の内容を考えて述べたり、比喩的な表現を文脈に沿ってわかりやすく述べたりすることが求められる。つまり具体的に述べることが求められる問題である。大学によっては、ややわかりづらい設問文になっている場合もあるので、過去問で問い方の「クセ」のようなものを体験しておこう。

私立大志望の受験生

空所や下線部に妨げられずに要旨を読み取ることを心がけよう。1,000語近くの長文を出題する大学もあるが、1文1文をしっかりと読み取る力がなければ要旨もとらえられないし、正解も容易には得られないという意識を持って備えよう。客観問題を中心に出題する大学が多いが、いかにうまく読みこなして設問に答えていくかではなく、いかに集中して英文を読むかが何にも増して大切。英文中の空所や整序問題は、いわば障害物だ。この障害に足をとられないために、語彙・構文の知識をよりいっそう強化しよう。

3 英作文のポイント

英作文は、主に国公立大で出題されるので、国公立大志望の受験生は対策が必要だ。大きく分けて、下線部英訳問題と自由英作文という2つの形式がある。

下線部英訳問題

一にも二にも基礎力が決め手になる。日本語表現自体が難しい難問を出題する大学もあるが、その場合、たしかに日本語を読みかえて自分の使える英語に持ち込む練習が必要となる。しかし、最終的には確実に書くことができる基礎的な英文のパターンをどれだけ身につけているかによって成否が決まる。直訳的な英語でよいのか、意訳が必要なのかで悩まされるケースもあるが、易しい英訳をたくさん練習することで、その見極め方を体得できるようになる。

自由英作文

様々な形式があるものの、やはり決め手は基礎力。特に、構文を習得してそれを使いこなせるようになると、単調になりがちな英文が生きたものになる。また、構文・決まり表現という「うつわ」から、それに盛りつける内容がひらめく場合もよくある。自信のない表現や他人が読んでわかりづらそうな文を書くことは禁物。初めに頭に浮かんだ内容にとらわれず、自信を持って書ける表現に持ち込もう。それを可能にするものは、やはり易しい文を確実に書けるという基礎的な力だ。

4 リスニング問題への対策

直前期にできる対策は残念ながら限られているが、ナチュラルスピードの英文をできるだけ長時間聞くように努めよう。集中して聞くのが理想だが、聞き流すだけでも効果はある。高い音域に意識を向けて聞くと、音も内容も拾いやすいこともあるので、練習で試しにやってみるのもよいだろう。なお、メモを取りながら聞くのは確実性が高まるが、これは訓練を積まないと、手を動かしている間、耳が働かないというデメリットも生じる。数字や時刻・日付など、どうしてもメモを取る必要があるものは素早く書き取るようにして、あくまでも聞くことに集中するのがよいだろう。