2022年度 入試直前激励号!
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世界史編

1 選択問題を攻略する

世界史の入試問題で多く出題されている形式が、選択問題である。全問マークシート形式で出題している私立大学もある。選択問題に対する、注意すべき点をまとめておこう。

【対策1】

世界史の問題の多くは、文章題である。文章をよく読んで、その文章の空欄に適切な語句・年号を語群から選択して完成させるという、「穴埋め」問題が頻出する。この問題形式では、歴史を正確に再現する力が問われることになる。そのために必要な知識としての歴史用語は、ほとんどが世界史教科書の中にある。今君が使っている教科書の内容を十分把握して、歴史の流れをつかむ。この学習の精度を高めることこそが、選択問題において合格点確保の最大のポイントとなる。

【対策2】

短文を用いた正誤判定問題が、2文・4文での構成などさまざまな形式で出題されている。こうした正誤判定問題を攻略するには歴史用語の正確な理解が必要である。例えば、事件であれば、いつ(年号・世紀)、どこで(国・地域)、誰が(人名)、どうしたか(内容)、そしてどうなったか(結果)をつかむ必要がある。また、人物についても、いつ(世紀)、どこで(国・地域)、何をしたか(業績)をつかむ必要がある。歴史用語をただ漫然と暗記しているだけでは対応できない。時代の流れの中で、歴史用語を理解しているかがポイントとなる。

2 記述問題を攻略する

国公立大学二次試験の世界史の出題は、ほとんどが記述式であり、私立大学でも入試で記述問題だけを出題する大学もある。記述問題に対する、注意すべき点をまとめておこう。

【対策1】

記述式の問題も、空欄補充問題が中心である。ただし、選択肢がないだけに、文章をよく読んで、何が求められているかをより検討しなければならない。問題演習を繰り返して、注意深く文章を読む力と、歴史の流れを確実につかむ力が必要である。

【対策2】

記述式の場合、正確な表記ができるかがポイントになる。「マルクス=アウレリウス=アントニヌス」「ディオクレティアヌス」「シュリーヴィジャヤ」「シャイレンドラ朝」「エリュトゥラー海案内記」「ハールーン=アッラシード」「イブン=バットゥータ」「オデュッセイア」「シュレスヴィヒ・ホルシュタイン」などのカタカナ表記や、「孔穎達」「澶淵の盟」「趙匡胤」「白蓮教徒の乱」「北虜南倭」「総理各国事務衙門」「袁世凱」「盧溝橋事件」「壬辰・丁酉の倭乱」などの漢字表記が、答えがわかっていてもできないようでは、合格はおぼつかない。入試を前に正確な表記の確認に時間を割き、練習しておきたい。

【対策3】

国公立大学と一部の私立大学の入試では、論述問題が出題されている。こうした論述問題を攻略するには、ズバリ、教科書の記述の理解しかない。論述問題を分析してみると、多くの問題が教科書の一定の記述を見て、その部分が解答となるように設定して問題を作成している。やはり教科書の理解が必要となる。くどいようだが、今君が持っている教科書を攻略する。それが論述問題に対する最大の攻略法である。

3 苦手分野を攻略せよ

世界史はさまざまな世界や地域を学習するだけに、受験生の中にはどうしても苦手な分野や地域、テーマを抱えてしまう傾向がある。東南アジア史・インド史・アフリカ史・ラテンアメリカ史・北方民族史・イスラーム史や地図問題・文化史などに、多くの受験生が最後まで不安を抱えている。問題集を使って集中的に繰り返し、問題を解いてみよう。短期間で集中的にできれば相当の成果をあげられるはずだ。

4 過去問を攻略せよ

大学の入試問題を分析すると、特定の大学には特定の地域史やテーマ史がやはりよく出題されている。受験生諸君が受ける大学の過去問をぜひ解いてみよう。私立大学の受験生は、自分の受ける学部・日程以外の問題も解いておきたい。必ず大きな自信と力をつけてくれるはずだ。