2022年度 入試直前激励号!
<戻る

政治・経済編

1 基本事項を再点検しよう

入試の中心は、基本知識を正確に習得できているかどうかを試す問題だ。したがって、基本知識が疎かとなっていたのでは、合格を勝ち取ることは難しい。

重要語句の「周辺の」記述は押さえているか

教科書や参考書の太字・赤字の語句をチェックしてきた人は多いだろう。しかし、重要語句の意味内容や説明が書いてある「語句周辺」の記述もきちんとマスターしているか、再点検しよう。例えば、「製造物責任法」という語句そのものは当然に知っているだろうが、「製造者の過失を立証しなくても損害賠償を請求できる」という点まできちんと押さえていないと意味がない。

2 論理判断力をさらに鍛えよう

「政治・経済」は、理論と現実とを結びつけて考えることができるかどうかが試される科目だ。そのため、理論をもとに順序立てて判断する力は、極めて重要となる。

経済分野の問題は論理立てて攻める

一見すると、経済の細かな事実関係が問われているような正誤判断問題でも、基本理論に照らして成り立たない記述だから誤りと判断できる設問は、決して珍しくない。もちろん事実関係についての知識は重要だが、それとともに論理的に考える力が不可欠であり、これが入試突破の強力な武器となる。

本文にヒントが潜んでいることもある

入試問題では多くの場合、本文があり、それをもとに小設問が作られている。本文を読まずに設問だけを見て解答する人もいるようだが、本文にヒントが潜んでいることや、本文の記述から解答の条件が縛られるパターンが、実際には少なからずある。こうしたときにも力を発揮するのが、順序立てて考える力だ。

3 時事や統計データを
確認しよう

生きた現実を扱う科目なのだから、時事問題や統計資料にはきちんと注意をしておく必要がある。

模試の復習で時事をチェック

時事対策として「新聞を読む」ことがしばしば言われる。たしかに新聞を読むこと自体はとても有益なことだ。しかし、新聞には膨大な事件・出来事が掲載されているので、効率的ではない。模試や予想問題には時事的な事柄が盛り込まれているはずなので、それらの復習を通じて時事をチェックしておこう。

統計データは傾向をつかむ

各種データは傾向の把握が大切だ。例えば国際収支では、具体的な額を覚えるのではなく、第一次所得収支の黒字幅が拡大傾向にあり、かつて大幅な黒字を計上していた貿易・サービス収支は2011年から2015年まで赤字が続いた、といった傾向を押さえよう。ここから日本経済の構造の変化も見えてくる。

4 答案作成の練習を
しっかりやろう

これからの問題演習では、本番と同じようにきちんと答案を作成することを心がけよう。適当ななぐり書きの解答ではダメだ。

誤字や脱字には当然注意

単語で答える問題で誤字があれば当然に不正解だが、誤字による失点は意外と多く見られる。しかも、実は単なる不注意ではなく内容理解が伴っていないことから誤字の生じることがある。例えば、議院内閣制の仕組みを理解していれば、「議員内閣制」などという恥ずかしい誤字は生じないはずだ。

論述対策は「書いてみること」

論述対策は、実際に「書いてみる」ことに尽きる。そしてできるだけ、誰かに添削してもらおう。自分では気づかなかった欠陥が見つかるはずだ。また、答案作成時には字数調整にも気を配ろう。数文字単位の調整ならば、助詞や接続詞を代えることで対処できるだろう。指定された字数よりも大幅に少ないときには、書くべきポイントを抜かしていることが多い。