本学は「グローバルリーダーの育成」をミッションとして掲げています。グローバルリーダーは学修に関する資質のみならず、人格形成に関する資質を十分に持ち合わせた人材でなければなりません。国境を越えたコミュニケーションや知識の修得に不自由しないよう、ディスカッションを含めて授業はすべて英語で行われ、必修である1年間の留学では専門的な勉強をこなしつつ、外国で自活する経験を通して多様な価値観や文化を肌で感じ、学生は人間的に成長していくのです。
2021年4月からは、これまで取り組んできた国際教養教育を一歩先に進めるため、「応用国際教養教育(AILA:Applied International Liberal Arts)と命名した教育手法のもと、カリキュラムを再編しました。国際教養学科に「グローバル・ビジネス」「グローバル・スタディズ」「グローバル・コネクティビティ」の3領域を有し、グローバル・スタディズ領域には「サステナビリティ(持続可能性)」分野の科目が充実します。また、新領域となるグローバル・コネクティビティ領域は「人、文化とコミュニケーション」「科学技術と社会創造」の2分野から構成されており、文化・文学・哲学といった人文科学とAIや最先端技術を接続させながら学び、私たちの社会と技術のあり方を考え創造する力を養います。
新型コロナウイルス感染症の拡大を機に、国際教養大学でもリモート授業を導入しましたが、もともと少人数でのディスカッション中心の授業を行ってきたこともあり国際教養大学では、対面授業とほとんど変わらない形で、教員と学生たちの間での双方向コミュニケーションを行うことができました。すべての授業を英語で行うというのはオンラインでも変わらず、留学生はそれぞれの国・地域から、日本の学生は自宅から、授業に参加しました。2022年4月からは対面を基本とした授業形態に戻っていきますが、今後も、200の海外提携大学と交換留学を行っている強みを生かし、世界の有力大学との授業の同時配信を強化していく予定です。
「グローバルリーダー」としての資質のうち、学修に関する資質の修得のみならば、オンライン授業を受けるだけで事足りるかもしれませんが、人格形成に関する資質を修得するには、留学や寮生活などリアルな対人関係の経験が不可欠です。留学や寮生活を通して、例えば、ルームメイトとの生活に関わる日常のルール作りなど、人とのぶつかり合いの中で得られるものがあるとの考えから、新型コロナウイルス感染収束後も1年次の寮生活や1年間の留学義務など、本学のカリキュラムの骨子となる部分を変更する予定はありません。
本学ではこのように、グローバルリーダーたる志に応える充実した教育環境と、情熱と可能性を秘めた人材のための多様な入試制度を用意しています。世界を舞台に活躍することをめざす皆さん、ぜひ国際教養大学に挑戦してください。