「他者のために、他者とともに」の教育精神を掲げる本学では、国際協力を志す学生への道筋として、基礎知識の整理から実務経験までのプログラムを、体系的かつ豊富なオプションで用意しています。国際協力への道筋は人によって多様であり知識の体系的整理や実践的プログラムへの参加が必要です。そこで、2015年に国際協力人材育成センターを開設し、国際公務員をめざす人たちのための講座や緊急人道支援講座、国際協力に関わるイベントなどを開催。国際機関の経験をもつ本学教員が所員となり、授業で学ぶ専門性と国際協力の関連付けなどをサポートしています。
また、多くの卒業生が国際機関で活躍し、実績を積み上げてきたことで築き上げた国際協力系機関との教育連携ネットワークは本学の強みでもあり、WFP・UNDP・UNHCRといった国連の代表的機関をはじめ、アフリカ開発銀行といった各種法人・民間企業の協力のもと、インターンシップやシンポジウムの開催、授業科目への講師派遣など、多岐に渡る教育プログラムを揃えています。
海外で実施される「実践型プログラム」は、ニューヨークやジュネーブの国際機関本部にて各機関のミッションや日々の業務について学ぶほか、アフリカ諸国や東南アジアでのスタディツアーに参加し、それら機関が現場でどの様な働きをしているかを体験しながら、学生交流などを通して現地社会の理解を深めます。また、インドやタイでのサービスラーニングに従事し、地域の課題解決について考えるなど、実践的な経験は大学での学びをより深くするとともに、国際協力分野でのキャリアについて重要な気付きを与えてくれます。国連スタッフなどの国際公務員を志す方は、国際協力人材育成センターが実施する国連の現職スタッフを講師に招いた研修など、基礎知識・スキルの向上をめざす「国際公務員養成プログラム」の受講も可能です。
また、国際機関で働くには大学院の修了が求められますが、本学ではフォーダム大学大学院、ジョージタウン大学大学院、コロンビア大学大学院といった海外の有力大学大学院への特別進学制度を設けるなど、多様な国際協力分野についての学びを深め、将来の夢の実現に向けたサポートを行っています。
我々が抱えている課題は国内外を問わず多くあります。例えば、貧困・難民問題や地域紛争、環境問題など、課題は山積しています。その課題に日々向き合っている国連事務総長をはじめ、国連パレスチナ難民救済事業機関の事務局長や国連難民高等弁務官などをお迎えして講演会などのイベントを多数開催しています。
また、2017年12月には教皇フランシスコと映像回線を通じて学生が対話する催しも開催されました。これらのイベントを通じて世界情勢を理解し、今後の世界のあるべき姿を考え、議論することが国際貢献へとつながっていきます。