38土木・環境工学
土木工学は、社会と暮らしを支えるための学問で、道路・鉄道・橋といった交通施設、発電所などのエネルギー施設、河川海岸の堤防やダム、上下水道やガスなどのライフラインを構築する技術を研究します。建設のための技術だけではなく、その前提となる計画・調査・設計の知識や、建設後の管理・運営の技術や知識も習得します。土の力学的性質を学ぶ土質力学、水の流れに関する力学について学ぶ水理学、地盤力学などの基礎的な知識も必要とされます。
環境工学は、自然環境と人間生活との調和を図りながら社会システムを形成することをめざす学問です。居住環境の問題から都市環境、さらに地球環境の問題までが研究対象となります。工学的な知識はもちろんのこと、社会学的な知識など幅広い視点からのアプローチが求められます。環境との調和は、今後も人類の大きな課題といえます。
ゼネコンで公共工事などに関わる人が大半です。鉄道・不動産・コンサルタントといった業種でも知識と技術を生かせます。環境工学の場合は、土木工学と同じ分野のほか、上下水道整備を請け負うコンサルタント会社などに勤める人も多くいます。
埼玉大学 工学部 環境社会デザイン学科 教授 川本 健 先生
現在、開発途上国は多様な環境汚染問題を抱えています。被害がわかりやすい大気汚染、水質汚染については、以前から対策が講じられてきていました。しかし土壌汚染に関しては、実態が見えにくい面があり、対策が遅れています。途上国の経済成長にともない、ゴミ問題も深刻化しており、処理しきれず処分場に放置された有害廃棄物からの汚染物質などにより、土壌や地下水の汚染が進行しているのです。
日本は、環境問題に直面している途上国に対して、技術的な援助を行っています。例えばベトナムでは、都市部の開発が進み、建設ラッシュが起こっていますが、同時に、解体された建築物の廃材処理が問題となっています。大都市では1日3000トンもの建設廃棄物が発生し、処理能力を超えてしまっています。それらをリサイクルし、道路の路盤材など、新たな資材として再生するという計画が進んでいます。また、軽量気泡コンクリートは多孔質な構造をしていて重金属を吸着する作用があるので、廃材を水質汚染の改善に利用できます。ベトナムでは、こうした対策の下、2025年までに建設廃棄物リサイクル率60%の実現を目標としています。そこに、日本が技術と経験を生かして協力しているわけです。
しかし、本当に大事なのは、自国の技術で処理していけるような仕組みづくりをすることです。まずは、「低コスト、低メンテナンス、低環境負荷」で成立するようなビジネスモデルを構築する必要があります。
そのためには、ゴミ処理やリサイクルのガイドラインづくりにあたっても、日本のガイドラインをそのまま適用するのではなく、現地の実情に合い、定着するようなものを、現地の人たちを中心に作っていくことが大切です。自国の人たちが自国の技術で継続していけるリサイクル、それは、地域のゴミを地域内で処理するという「ゴミの地産地消」につながっていきます。
横浜国立大学 都市科学部 都市基盤学科 教授 細田 暁 先生
あなたは「土木」と聞くと、道路工事や橋の建設を思い浮かべるかもしれません。土木というとそのような「もの」に目がいきがちですが、実はもっと大きな意味があります。そのような1つひとつのものづくりを通して、国土をつくり、国をつくっていくことそのものが土木なのです。そしてその目的は、世を治め困っている民を救う、「経世済民(けいせいさいみん)」です。土木とは、この国をよくしていくためにはどうすればいいかを考えて実践する学問なのです。
具体的な例を見てみましょう。例えば、南海トラフ地震と呼ばれる大きな地震がくると言われています。この地震が本当に来た場合、地震による建物の倒壊や、津波によって多くの被害が出るはずです。その場合の日本の被害総額は、巨大な地震が発生した場合は少なく見積もっても1,400兆円と言われています。しかし適切な対策をとることで、被害は減らすことができます。このような災害に対し、どのような対策をとればいいかを考えるのも、土木の重要な役割なのです。その意味では、土木は防災の考え方と近いところにあります。
また、日本の交通網が首都圏に一極集中していることも、土木の考えるべき課題です。首都圏に交通インフラが集中することで、人口が首都圏に集中し、結果として地方が過疎化し、疲弊していきます。実際、東日本大震災で被災した東北の沿岸部には、新幹線も通っておらず、高速道路もありませんでした。そこへ大津波が襲い、さらに痛手を負ったわけです。そこで、改めて東北の交通が見直され、復興道路がつくられることになりました。このように、社会の中にある偏りを是正するマネジメントも、土木の役割です。
ちなみに、東北の自動車道には、冬になると凍結防止剤がまかれます。この凍結防止剤が鋼を腐食させ、コンクリートを劣化させる原因になります。そのような凍結防止剤に強い道路をつくる技術を開発するのも、もちろん、土木の役割です。
建築の分野も環境の分野も学ぶことができるから
自分の研究したい内容の研究室があり、キャンパスが一つにまとまっていることで他学部との交流も可能だから。
建築を学ぶための環境に恵まれており、講師陣が豪華で良いと思ったため。
環境の研究がしたかった。専門性の高い学部が設置されていた。
施設や大学が新しく学びやすい環境。
測量士補をはじめ、様々な資格を取得できるのでこの大学を選びました。
長期留学ができるグローバルエンジニアプログラムを受けることができます。
建築士になりたいと思い、沖縄の気候を活かした建築をやっていきたいので
東北文化学園大学 科学技術学部
学習環境が充実している
福祉住環境コーディネーターや二級建築士の受験ができるから