歯学は、「歯」だけには限定されず、口腔組織や顎(あご)、その周辺の疾患の治療と機能回復を担う口腔部分全体に関する学問で、6年間のカリキュラムで学びます。口腔部分は、食べること・話すことに関わる健康や生活にとって重要な部分です。むし歯や歯周病の予防や治療だけにとどまらず、研究対象やテーマは社会のニーズとともに広がりを見せています。
歯並びを整える歯科矯正分野、顎や口腔の炎症・外傷などの治療を研究する口腔外科分野、放射線による歯の診断や治療を研究する歯科放射線学分野、食生活指導などを含めた予防的な歯科学、高齢者・小児歯科学、歯の美容に関する審美歯科分野などがあります。また、口腔の健康が身体全体の健康に関わることもわかってきました。さらに、遺伝子組み換え実験や再生医療、脳外科分野へのアプローチも進められています。
学部卒業時に歯科医師国家試験受験資格が与えられ、合格者のほとんどが歯科医になります。合格後は1年間の研修期間を経たあと、臨床医として勤務するのが一般的です。大学院へ進学し、研究者や大学教授をめざす人もいます。
鶴見大学 歯学部 歯学科 教授 山越 康雄 先生
歯周病が進行すると歯は脱落してしまいます。一度失った歯は再生してくれません。今は差し歯や入れ歯などの人工物を使って治療をしていますが、もし自分の抜けてしまった歯が再生できたら、それに勝る治療はありません。実はそんな薬が、今使われているものの中にあるかもしれないのです。「ドラッグリポジショニング」と言って、既に使われている治療薬から、別の効果を見つけ出せることがあります。例えば、高血圧の治療薬であるミノキシジルという薬は、発毛作用が確認され、現在は育毛剤として再開発されています。
今ある薬の中に、歯の再生に効く薬も見つかっています。イギリスのある研究室が、アルツハイマー病の薬を患者の歯に入れたら、歯が少しだけ再生することを発見しました。アルツハイマーの薬が、歯の母体である象牙質の再生に効果があったのです。
アルツハイマーの薬は神経を興奮させる物質に関与することから、逆に神経を抑制する物質に関与する薬にも歯の再生の効果があるのではないか、という仮説が立てられました。神経を抑制する薬の代表といえば麻酔薬です。歯の内部には歯髄(しずい)という軟組織があり、歯髄にミダゾラムという麻酔薬を入れると象牙質を形成するような働きが見られました。これにより、歯だけではなく、骨も再生できる可能性が考えられます。
今使われている薬が別の治療にも使えると、さまざまなメリットがあります。新薬の開発にはコストがかかりますし、副作用の有無などの安全性の検証や販売までの認証に長い時間がかかるなど、簡単にできるものではありません。しかし既に販売されている薬は、安く手軽に手に入り、安全性も実証済みです。そのため、歯科だけでなく医療全般でドラッグリポジショニングの研究が進んでいます。歯の再生に関しては、やっと希望が見えてきたという段階ですが、次の世代がこの研究を受け継いで進めていけば、歯の再生治療は身近なものになっていくでしょう。
学習環境も良いし、大学病院もありますし、実習環境に関する心配はありません。
医学部と連携して歯周病の研究ができるから。
医学の知識だけでなく教養もしっかりと身につけることができる。
東京医科歯科大学には医学部との密接な連携を活かした医歯学融合の教育プログラムがある
料金(送料含) : 250円
発送予定日: 本日発送発送日の3〜5日後にお届け
カリキュラムや設備が充実していたから。
学習環境、技術取得の設備が整っている
送料とも無料
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国立総合大学で唯一歯学部附属病院が設置されており、大学入学後、卒業後も先端技術や最新の研究に触れながら、学んでいけると考えたから
国公立歯学部トップの実績がある。教育カリキュラムもしっかりしており、充実した学習を受けることができる。
岩手医科大学 歯学部
施設が充実している
医療系総合大学であり、医師になるためのスキルを養うシステムが整っているとともにチーム医療に積極的に携われる人材を育てることができること