英語学習で大切なのは、相手との関係性づくり

英語学習で大切なのは、相手との関係性づくり

コミュニケーションとは「関係性」のこと

「私は人と話をするのが苦手、人前で話すのは大嫌い、だからコミュニケーション能力が低い」と考えている人が多いようです。しかし、コミュニケーションとは単に「話すこと」ということではありません。相手の話を「聞いて」相づちを打つこと、相手の悲しみを「受け止めて」共感することなどもコミュニケーションの一部です。他の人と同じ時間、同じ場所にいれば、なんらかの影響を与える「関係性(状況)」が存在します。そして、人は他の人の言動に「意味づけ」をします。それがコミュニケーションです。

英語は「コミュニケーション」の媒介

また、「明るく元気で、大きな声でたくさん話す人=コミュニケーション能力が高い人」と考えている人も多いようですが、世の中がそんな人たちばかりになったら、みんな疲れてしまいます。英語も同じで、ペラペラと話せることが英語力だと思われがちですが、そうではありません。日本語を話せない相手と情報、考えや感情を共有するために使う媒介が英語です。相手がどう思い、何を知りたいかなどを理解したうえで、誤解されないように、言い方にも気を配って英語を使うことが大切です。

今からでも遅くない英語学習

英語学習で大切なのは、「英語学習へのやる気」「インプット&アウトプットの量」「学習法」です。「やる気」を持続させるには、自分は英語「で」何をするのかを考え、英語ができるようになっている自分をイメージしてください。そして、英語を日本語に訳して理解する癖から脱却するための「学習法」が重要です。やさしい英文をたくさん読んで聞いているうちに、訳さなくてもわかるようになります。また、一人で学んでいても限界があります。誰かとやり取りをする「対話的な学習」が不可欠です。そして、「実践」です。英語を使う場面があまりないかもしれませんが、授業以外の時間にALTに話しかけたり、読んだ英文のサマリー(要約)を英語で書いたりしてみてください。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

東京国際大学 言語コミュニケーション学部 英語コミュニケーション学科 教授 松本 茂 先生

東京国際大学 言語コミュニケーション学部 英語コミュニケーション学科 教授 松本 茂 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

コミュニケーション学、英語教育学、議論学

先生が目指すSDGs

メッセージ

大学4年間をどう過ごし、卒業するときにはどんな力をつけておきたいか、という長期的な目標を立てましょう。そうすることで勉強へのモチベーションも維持できます。高校の英語の授業では、ペアやグループでの活動が英語学習においてとても大切だと考えてください。発言しよう、相手の意見をちゃんと受け止めよう、という意識をしっかりと持ちましょう。英語でやり取りすることはやさしいことではないですが、活動が終わったら何がいけなかったのか、どんな力が自分に足りないのか、といった振り返りをすることで次の学びにつながります。

先生への質問

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東京国際大学に関心を持ったあなたは

『THE世界大学ランキング日本版2022』では、「国際性」首都圏第4位にランクイン。世界92ヵ国(地域)約1,400人の留学生が学び、言語や文化、国境を越えた国際交流が行われています。
言語コミュニケーション学部ではネイティブ教員による少人数対話型授業で「使える英語力」、「つながる力(コミュニケーション能力)」を身につけます。そして、問題解決や情報発信が行えるレベルまで英語力を向上させるとともに、異文化理解に基づいた真のコミュニケーションスキルを磨いていきます。