集客の秘密はマーケティングの「理論と実践」にあり
ラーメン激戦区で勝ち残るには?
南北に長い新潟県は、実は各地に個性豊かなラーメン文化が根付いています。激戦区では、おいしいラーメンを作るだけでは繁盛店になれません。そこで役立つのがマーケティングの知見です。商品が顧客に届くまでの要素を分析する「マーケティングの4P」、つまり「Product(商品)」「Price(価格)」「Place(流通)」「Promotion(プロモーション)」を掘り下げていくのです。
ラーメンそのものだけじゃない?
飲食店にはサービス要素も重要です。サービス提供者や顧客を示す「People」、注文から片付けまでの手際などの「Process」、店の立地やトイレの清潔さといった「Physical Evidence」の3つのPを加えて見直していきます。例えば、運動部の学生を狙うには超特盛サービス、女性客を増やすにはおしゃれな店舗や清潔なトイレとヘルシーメニュー、混雑回避にはアプリ事前予約導入などです。4P+3P=合計7Pの効果的な組み合わせが、顧客の共感やリピートを生み、繁盛店につながるのです。
美容室の売上方程式は?
では、飲食業ではなくサービス業ではどうでしょうか。ある中年夫婦が営む、地元のマダム層が主な顧客の美容室は、売上が伸び悩んでいました。そこで考慮したのが「売上=客数×単価」という売上方程式です。顧客の数と来店頻度、サービス単価を上げるための施策が検討・実行されました。既存顧客(マダム)に夫や息子を紹介してもらい、信頼できる新規顧客を獲得できました。また店舗の空きスペースをプロのネイリストに貸し出しました。ネイルコーナーにはマダムだけでなく若い女性も来店するようになりました。さらに、爪の状態がプレーに影響する野球やバレーボールの学生アスリートネイル需要も取り込めたのです。また予約システムを導入して、来店頻度を年間を通して保てるようになりました。マーケティングの理論でビジネスの課題解決の仮説を立て、それを実践することで成功に結びついた事例と言えるでしょう。
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