進化するゲームコントローラー! 仮想空間と現実世界を結ぶ道具とは
ゲームのキャラクターになりきるには?
ゲームと人間との間に必ず入るものが、ゲームコントローラーです。従来は、ボタンで次の動作を選択するという形式が一般的でした。しかし、現実にソファーで座り込む自分がいる限り、ゲームの世界と現実は別であるという感覚に陥ります。
一方で最近のゲームでは、VR(仮想現実)の世界に入って自分の動きとCG(コンピュータグラフィックス)の連動がトレンドとなっています。ゲーム内に自分が入り込むという没入感、また自分がゲームの中で動いているキャラクターになりきるという一体感がVRにおいてますます重要になります。
ゲームの世界と現実世界をつなぐ道具
人間は聴覚や味覚、視覚、触覚、嗅覚などのほかにもさまざまな感覚を使って世界を認識しています。その中でもヒューマンインターフェイス、つまり人間とゲームの接点という観点から考えた時、自らとゲーム内のキャラクターを同一視するには、ゲーム内の道具の形状と、実際に自分が触っている道具の形状を常に一致させる必要があります。そこで、今のゲームの中で使われているようなアイテムや道具を擬似化でき、なおかつある程度頑丈さを持ち、1つひとつのピースを組み合わせて、いろいろなものに変形できるコントローラーを作ることが求められます。
双方向に変形するゲームコントローラー
ゲームコントローラー「SHAPIO」は、1つのピースの中にマイコン、モーター、通信機が入ったものが組み合わさっていて、ゲーム内でのそれぞれのピースの位置情報と、現実世界でのコントローラーのピースの位置情報を、無線で常に通信しています。そのため、例えば戦闘ゲームでは、ゲーム内で剣が折れると、実際に手元のコントローラーも形が変わります。
このように、プレーヤーからゲームに対する入力もでき、さらにゲームからも私たちがいる現実世界の方に出力もできるインターフェイスが、プレーヤーとスクリーンの向こう側との間にある隔たりをなくすために重要になっています。
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先生情報 / 大学情報
東京工科大学 コンピュータサイエンス学部 コンピュータサイエンス学科 准教授 井上 亮文 先生
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