IoTでつながる未来へ! ~どんな方法でつなげるの?~

IoTでつながる未来へ! ~どんな方法でつなげるの?~

IoT技術でこんなことができる!

「IoT」という言葉を聞いたことがありますか。「Internet of Things」の略で、「モノのインターネット」と言われています。ありとあらゆる「モノ」がインターネットでつながり、情報のやり取りを行える状態です。すでにIoT技術の進化により、電化製品や自動車、医療機器などさまざまなモノがインターネットにつながり始めており、人工知能(AI)を使ったサービスの基盤となる技術として注目されています。

コンセントでインターネットにつなげる電力線通信

IoT実現のために、開発が進められている技術の一つが「電力線通信(PLC)」です。身の回りの電源コンセントを使って、電気エネルギーだけでなく、情報も送る技術です。石造りの建物が多いヨーロッパでは、無線LANがつながりにくいため、PLCが使われています。日本でも無線LANにおける「電波受信の状態が心配……」「セキュリティが心配……」「設定が面倒……」といった不安を解決できる技術です。近年では、電力の使用量を遠隔で計測する「スマートメーター」や、無線が使いにくい船内での通信などで技術開発が進められています。

少エネで長距離通信ができる無線通信も

少ない電力で、広いエリアで通信できるLPWAと呼ばれる無線技術が注目されています。その一つが「LoRa(ローラ)」です。実験では少なくとも17km, 最大300km離れても通信できると考えられています。通信速度は遅いですが、電波利用の免許は不要です。携帯電話の電波が届かない山間部での通信インフラとして、あるいは河川や道路状況の監視などで活用が期待されています。
IoTの進展には、通信技術の発達が不可欠です。PLCのような有線と、LoRaのような無線の、それぞれの技術をうまく利用すれば、より豊かな生活が実現できるでしょう!

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

愛媛大学 工学部 電気電子工学科 教授 都築 伸二 先生

愛媛大学 工学部 電気電子工学科 教授 都築 伸二 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

通信工学、電子情報通信工学

メッセージ

私は通信工学を専門に研究しています。電力を送るための電力線で情報も送る「電力線通信」、電波利用の免許がいらず、電池2本で17km離れた通信が可能な「LoRa(ローラ)」という技術、どちらも非常に面白く、研究しがいがあります。
工学の醍醐味は、自分が作ってみたいモノやサービスを実現し、みんなが喜ぶ姿を見ることができることです。「自分の夢を形にしよう」という思いで勉強すれば、非常に楽しい大学生活が送れます。あなたもぜひ!エンジニアになって、いろいろなサービスを実現していってください。

先生への質問

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愛媛大学は、「学生中心の大学」の実現をめざして、学生の視点に立った改革を進めています。そして、すべての学生が入学から卒業までの過程で、自立した個人として人生を生きていくのに必要な能力を習得することをめざしています。そのため本学では、正課教育のほか、正課外のサークル活動(正課外活動)やボランティア活動、留学、下級生への学習支援(準正課教育)等を通じ、その能力を磨くための多くの機会を設けています。あなたの可能性が広がる学び舎、それが愛媛大学です。