シェア、クリーンエネルギー、自動運転 物流の見直しが熱い!
自動車は「持つ」から「シェアする」時代へ
現在、物流と交通の分野では大きな改革のうねりが起こっています。それは大きく4つに分けられます。
1つめは、「シェアリングエコノミー」です。少し前まで自家用の車は「持つ」ことが主流でしたが、近年はカーシェアやレンタルといった「使いたいときだけ使う」にシフトしています。Uber(ウーバー)などの配車サービスや、Airbnb(エアビーアンドビー)のような宿泊先の提供システムなどもシェアリングエコノミーの一形態です。
環境と労働力不足への対応
2つめは、「環境にやさしいエネルギー」です。二酸化炭素の排出量が少ない、水素や電気、天然ガスなどを燃料とする技術が急速に進化しています。日本では現在も自動車の燃料はガソリン/・ディーゼルが主流でありますが、環境にやさしいエネルギーの開発と活用がさらに求められるでしょう。
3つめは、「自動運転」の技術です。現在技術開発が進められているのは、宅配や輸送分野における自動運転です。その延長として、無人で宅配便を届けられる技術が、近い時期には完成するといわれています。宅配と輸送分野は人手が足りない業界なので、ラストワンマイル(お客さんの手に荷物が渡る)まで自動化されることで労働力不足の問題が解消されます。
長距離で物を運ばない世界をつくる
そして4つめは「長距離の物流をなくす」です。例えば現在カジュアル衣料の大手メーカーは海外の生産工場で衣料品を作らせ、はるばる離れた他国の販売拠点まで荷物を運ぶことが一般的です。しかし、その国で着る物はその国で生産すれば、あれだけの長距離輸送は必要なくなります。SDGs(持続可能な開発目標)に基づいて輸送システムを再構築するなら、貿易や取引のスタイルも合わせての見直しでより効率的、かつ持続可能な交通システムの実現が可能となります。
※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。
※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。
先生情報 / 大学情報
明治大学 商学部 教授 町田 一兵 先生
興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!
商学先生が目指すSDGs
先生への質問
- 先生の学問へのきっかけは?
- 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?