マーケティングを知って、スーパーに行こう!
売れる理由を考える
企業は商品・サービスを提供し、消費者はお金を払ってそれらと交換します。マーケティングとは、この交換が効果的・効率的に行えるように、売れる仕組みを作ることです。
天候、消費者の財布の中身、商品のデザイン、商品を置く場所など、交換に影響するものはたくさんあります。
このうち、天候や消費者の財布の中身などは企業がコントロールすることができませんが、商品デザインや商品を置く場所などは企業でコントロールできます。
消費者が何気なく買ったつもりでも、そこには必ず理由があります。消費者の目線に立ってその心理を探り、消費者に選ばれ続けるための仕組みを作ることが、マーケティングなのです。
ゴールデンゾーン
店舗内のマーケティングを考えてみましょう。
テレビ番組にゴールデンタイムがあるように、商品が置かれる棚にも「ゴールデンゾーン」と呼ばれるものがあります。その名の通り、棚の中でも特に売れる場所です。
スーパーやコンビニでは女性を中心に棚の高さや商品の配置が考えられています。女性の平均身長と言われる157.5センチを基準として、床から90~130センチの高さにある商品が一番目に入りやすいという実験結果があります。それが、ゴールデンゾーンです。そこに売れ筋商品、売りたい商品(広告の品など)が置かれます。また、消費者の注目を集めるためにパッケージがカラフルな商品もそこに置かれる傾向にあります。
気分は名探偵
消費者は店の中を反時計回りに動き、右側を見やすい習性があります。また、棚の右側、左側の商品を比べると、7:3の割合で右側の商品を手に取る確率が高いと言われています。企業はこうした統計データをもとに棚の並べ方や商品の配置を考えています。
今度あなたがスーパーに行ったとき、なぜその商品がそこに置かれたのか、その理由を名探偵になったつもりで推理してみてください。子どもの目線の高さに玩具が置かれていたり、広告しなくても売れる砂糖や塩は棚の一番下だったり、きっといろいろな発見があるはずです。
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