企業広告の最前線、「SNS」の影響力
テレビ、ラジオ、雑誌、新聞からインターネットへ
20世紀の広告や情報発信は、「4マス」と呼ばれるテレビ、ラジオ、雑誌、新聞が中心でした。しかし、近年、多くの人がこうしたメディアとの接触時間が減り、インターネットを利用する時間が増えています。これにともない、各企業はインターネットを使った広告に力を入れるようになり、中には、mixi、Twitter、Facebook、LINEといったSNSを使用した広告も行われています。
インターネット広告のメリットとデメリット
インターネット広告において一番のメリットは、コストです。テレビCMは、億単位のお金が必要になるケースもありますが、インターネットを使った広告は、100分の1ほどの低予算で行うことが可能です。さらにTwitterで社員がつぶやけば、実質無料で宣伝することも可能です。また、突然決めたタイムセールの告知など、新しい情報を即座に発信できるというメリットもあります。
デメリットとしては、1回の発信で伝わる人数が少ないという点です。例えば、10万人のフォロワーを持っている人や企業は、限られています。逆にテレビでは、視聴率1%であっても80万人が見るという計算になりますから、その差は歴然です。
狙いは口コミしてもらえる広告
ただし、インターネットやSNSには、発信者が手間をかけずに、リツイートなどの口コミでの情報の伝播が期待できます。初期情報の受け手が5万人であっても、それぞれが10人に拡散すれば50万人、さらに広がれば数百万、数千万人になります。こうした特性を利用して、YouTubeにアップされるようなCMを作ったり、ファッション雑誌であれば魅力的な付録を付けて購買を誘い、情報自体はネットに誘導するというような流れを意識して広告戦略を行う企業もあります。こうした広告戦略には確立されたセオリー(理論)がなく、今後さまざまなアイデアを使った広告が登場してくることが予想されます。
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