広がるCG映像の可能性 そのリアリティを支える技術とは
CG技術による魅力的なコンテンツ
アミューズメント施設などでも人気のバーチャルリアリティ(VR)を体験したことはありますか? 立体的で広がりのある、現実と同じようなあるいは架空の世界を目にすることができる不思議な体験は、VRの醍醐味(だいごみ)です。こうした臨場感あふれる映像を作り出すのが、コンピュータを使って描かれた映像、つまりコンピュータグラフィックス(CG)です。
最近では、CGで作られた、生身の人間そっくりの「バーチャルヒューマン」を目にすることも多くなりました。このバーチャルヒューマンは、映画などの映像作品をはじめとした受動型のコンテンツだけでなく、VRによる体験型コンテンツにも活用されており、今後も幅広い分野での応用が期待されています。
リアルからバーチャルへ CG技術の研究
こうした魅力的なコンテンツは、ベースとなるCG技術の発展なしには生まれません。CG技術では、人の表情や衣服の見え方など、現実の現象を数値や記号で捉え、写実的なあるいは魅力的な画像を作ることを目標とします。こうした画像をコンピュータで効率よく再現できるように、そしてクリエイターが新しいものを作りやすくすることが、研究では重要となります。
CGで人の動きをリアルに再現する
映像の中のキャラクターの動きがまるで本物の人間のようになめらかだと、とても魅力的になります。そのためにはCGで人の動きをリアルに再現する技術が必要です。代表的な技術として、実際の人の動きを計測してコンピュータに取り込むことができるモーションキャプチャという技術があります。この技術を利用することで、リアルタイムに自分と同じ動きをすることができるアバターと呼ばれるVRにおける自分の分身を表現することも可能になります。しかし誤認識などにより、不自然な動きになってしまうことがあります。そこでアバターの動きが自然になるように、動きの補正の研究が行われています。そのほか、操作する人の意図通りにアバターを動かすための研究なども進められています。
参考資料
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宇都宮大学 工学部 基盤工学科 情報電子オプティクスコース 准教授 森 博志 先生
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