外部の視点も活用して地域の魅力を再発見!

意外な移動ルート
日本を訪れる外国人観光客の中でも、特に東南アジアからの旅行者には、東京を観光した後に北海道へ向かうルートが人気です。その際、羽田空港から飛行機で移動する方法が一般的ですが、最近では意外なルートが注目を集めています。それは、東京から電車やバスで茨城県の水戸に行き、バスで大洗港に移動、そしてフェリーで北海道の苫小牧港に渡るルートです。この経路を利用することで、大洗の神社など、これまであまり知られていなかった観光スポットを訪れる外国人が増えています。
新たな地域文化の創出
このように、観光地として認識されていなかった場所が、新たな観光スポットになることがあります。その実現には、地域の魅力を再発見して、積極的に発信していくことが大切です。
例えば、茨城県北部の6市町にまたがる「常陸国ロングトレイル」は、2020年から地域住民や行政の協力のもとに整備が進められ、最終的には全長320kmのトレイルコースが完成する予定です。このトレイルでは、歩きながら神社や歴史的遺構、自然の景勝地を巡り、地元の食文化を楽しむことができます。電車や車では見落としがちな地域の魅力を、じっくり体験できる仕組みです。さらに、協力隊と呼ばれる有志がトレイルの開拓や維持管理を行い、新たな地域文化の創出にも貢献しています。観光客を呼び込むだけでなく、地域文化の継承や住民の愛着を深める取り組みにもなっているのです。
外部の視点から
観光資源が少ないと思われる地域にも、隠れた魅力が眠っているかもしれません。それを発掘するには、外国人観光客が新しいルートを見つけたように、外部の視点を取り入れることも重要です。地元の人にとっては見慣れた風景や文化でも、外から訪れる人々には新鮮で魅力的に映ることがあります。その価値を再認識してSNSなどで拡散することにより、多くの人にその魅力を伝えられるでしょう。こうした取り組みが地域振興につながり、地域全体の活性化への貢献にもなるのです。
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