心理学を応用すれば、社会全体が幸せになる!
心理学の理論を広告づくりに応用
心理学は、人間の作ったものほとんどすべてに関わってきます。心理学の知識があると、人に物事をうまく伝えられるので、よい印象をもって接してもらえるようになります。
例えば広告も、デザイナーのセンスだけで作り上げるのではなく、心理学的な理論でよりよいデザインのものを作ることが可能になります。効果的な広告の見せ方には2段階あり、最初にパッと注意を引きつけるのが第1段階で、次に意識を集中してじっくり見てもらうのが第2段階です。このように、消費者の心を動かす視覚的なインパクトを与えるにはどうしたらいいのか、そして、商品を魅力的だと思って買ってもらうためにはどのように説得したらいいのかを、心理学的に研究するのが広告心理学です。
「かわいい」に潜む心理的なパターンとは?
人が何か画像を見て「かわいい」と感じることについても、理論的な研究がされています。例えば、みんなが知っているキャラクター「キティちゃん」も、目の大きさや位置を少し変えると「かわいい」と感じられなくなります。一般的に、人が「かわいい」と感じるのには一定のパターンがあり、顔のつくりに関していうと目の位置がやや下方で、額が広く、頬(ほほ)が膨らんでいる顔――つまり、人や動物の子どもの顔を見ると私たちは「かわいい」と感じるのです。その心の奥には、「守ってあげたい」「大切にしたい」など幼いものを大事にしようという心理がはたらくからです。そのような理論を知った上で、キャラクターのデザインや広告を作ると、より伝わりやすい表現ができます。
心理学を応用すると社会全体が幸せになる
広告や画像に限らず、どんな場面でも心理学の知識を生かすことで人と上手にコミュニケーションをとったり、好感をもってもらうことができたり、結果的に自分も周囲の人も過ごしやすい状況がつくれます。みんなが少しハッピーになって、社会全体が過ごしやすくなる、心理学にはそんな力もあるのです。
※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。
※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。
先生情報 / 大学情報
追手門学院大学 経営学部 経営学科 ビジネス心理専攻 准教授 長岡 千賀 先生
興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!
ビジネス心理学、認知心理学先生への質問
- 先生の学問へのきっかけは?