Web上の情報を抽出して、社会を豊かにする方法!
スマートフォンが質問に答える仕組み
スマートフォンに話しかけると答えてくれます。例えば「あしたの天気は?」と聞けば、晴れとか雨とかを教えてくれます。これはスマートフォンがWeb上にある天気予報などの情報を検索して、答えているのです。もっと複雑な質問だと、Web上のいろいろな情報から、一番適切と思われる情報を抽出して答えています。
評価がリアルタイムでわかる
Webから情報を集めて活用する方法としては、観光分野での利用が考えられます。例えば徳島へ観光に来ている人のWeb上へのつぶやきなどから、リアルタイムで何人が来ているのか、どのような評判なのかもわかります。「楽しい」「おもしろい」などの、よい評判がどのくらいあるのかも集計できます。また「阿波踊りを見ている」といった書き込みでも、阿波踊りは徳島の地域連想語なので徳島に観光に来ていることがわかります。
また、企業なら同じ手法を使って自社製品の評判を知ることができます。製品のどの点が評価され、どんな点の評判が悪いのかを瞬時に知ることができるのです。ホテルやレストランなども同じ方法で、評価を知り今後の営業方針に生かせます。
高齢者の話し相手のロボットも
高齢化が進む中で、高齢者の話し相手となるロボットが開発されています。このロボットもWebから情報を抽出して話題を提供します。高齢者が「美空ひばりが好き」と言えば、あらかじめ抽出していた演歌の情報から「では、北島三郎は好きですか?」と答えます。このように会話を途切れることなく続けていきます。高齢者には、同じ話を何度も繰り返す人が少なくないのですがロボットは飽きることはありません。しかし、高齢者にはロボットに話しかけるのが不得意な人もいます。機械と話すのは怖いと感じるからかもしれません。そんな人にはロボットのパソコンの画面上に子どもの顔画像を貼るといった工夫も必要です。
このようなさまざまな形で、Web上の情報活用の可能性が広がっているのです。
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先生情報 / 大学情報
徳島大学 理工学部 理工学科 知能情報コース 教授 泓田 正雄 先生
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