英語の「プロソディ感覚」を身につけよう!
World Englishesとは?
「World Englishes」という言葉を聞いたことがありますか? 英語が複数になっていますが、これはグローバル化が進み、世界中で非英語母語話者(ノンネイティブ・スピーカー)が英語を使用している状況の中で、英語は1つではなく、多様化している、ということを表している言葉です。実際に、社会に出て英語を使ってコミュニケーションを図る場合、相手が英語を母語とするとは限りません。逆に英語を母語としない話者と話す機会の方が多いかもしれません。
通じる英語とは?
「英語の国際化」にともなって、多様な英語が容認されています。そのため、明瞭性(intelligibility)が問題になることがあります。つまり、英語が国際コミュニケーションの手段として使用される場合、異なる変種の話者同士の会話において、その多様性から明瞭性が不十分だと円滑なコミュニケーションに支障が生じることがあるのです。
日本人の英語学習者が「英語らしく発音」しても通じないことがある一方で、いわゆる「日本人英語」を話していても国際コミュニケーションの場面において通じやすさに影響を及ぼさないこともあるのです。では、どうすれば「通じる英語」を話すことができるのでしょうか?
英語らしく聞こえるヒミツはリズムにあった!
英語の発音練習というと、「L」と「R」 の発音の違いや、舌を上の歯につけると教えられた「TH」の練習を思い出す人が多いのではないでしょうか。ところが、実際のコミュニケーションの場面においては、韻律的特徴が果たす役割が大きく、英語が英語らしく聞こえるのは、発音よりも、「英語特有の話す調子」によるところが大きいのです。つまり、「英語独特のスピード感」「強勢(音声連続における強さの山)」「リズム」や「イントネーション」といった「プロソディ感覚」を磨く訓練をすることで、グッと「英語らしく聞こえる英語」を話すことができるようになるのです。
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先生情報 / 大学情報
大阪教育大学 教育学部 教員養成課程 英語教育部門 教授 箱﨑 雄子 先生
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