インタフェース(入出力装置)の研究と開発が拓く、新しい世界
インタフェースとは?
「インタフェース(interface)」とは、現代ではコンピュータと周辺機器との接続部分を指す言葉として広く使われています。人間とコンピュータの接続部分、すなわち「入出力装置」もインタフェースと呼ばれています。入力装置とはキーボードやマウス、リモコンなど、出力装置とはパソコンのディスプレイ、スピーカー、プリンターなどです。
インタフェースの研究と開発は進化を続けています。例えば、キーボードを「たたく」方法だけでなく、ペンタブレットで「描く」方法は、直感的に、より簡単に操作できるようにするものです。しかしインタフェースの発展は、単に機械の使い勝手をよくすることにとどまりません。人間の生活そのものを全く新しい地平に導く可能性も持っているのです。
リモコンが不要になる?
例えば、私たちは多くの機器をリモコンで動かしています。しかし、逆にいえば、リモコンがなければ何も動かせないという不自由さがあります。そこで、「動かしたい機器とその動作を、特殊なペンで描く」(=入力する)と、その通りに機器が作動する(=出力する)というインタフェースができれば、人間の生活を飛躍的に変えることにつながります。リモコンがなくても遠隔操作が可能になるので、自宅の機器を遠く離れた場所から操作することもできるのです。
大量生産・大量消費社会からの転換も
さらに、近代以降の大量生産・大量消費社会からの転換も、インタフェースの発展が実現してくれるかもしれません。なぜなら、3Dプリンターという出力装置を活用することで、誰でも簡単に「一点ものの製品」を作ることが展望できるからです。例えば、失った腕や足の代わりとなる義肢は大量生産に向きませんから、どうしてもハイコストになりますが、3Dプリンターの発展によっては、ローコストで「一点もの」が作れるようになります。
インタフェースの開発と研究は、これまでにない新しい世界へとつながっているのです。
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先生情報 / 大学情報
東京都立大学 システムデザイン学部 インダストリアルアート学科 准教授 馬場 哲晃 先生
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