グローバル社会で活躍できるプロフェッショナルな看護師とは
多様化する日本の医療現場
「国際看護」と聞いて、あなたは海外で活躍する看護師をイメージするかもしれません。しかし今、日本国内においても、海外で働くのと同じ視点を持って看護を行う必要が出てきているのです。今までの看護は、日本人に対して行うという前提で考えられてきました。しかし、その考え方ではカバーできない時代が訪れています。多様化する医療現場では、看護師の意識の変化が求められているのです。
必要なのは、多様な人々の心を理解する力
日本には、日本に生活基盤を持つ「定住外国人」、留学や研修または旅行などの目的の「訪日外国人」、そして多様な歴史と文化を内包した「日本人」と、多様な人々が暮らしています。特に大阪や神戸、京都といった地域は外国人の割合が高く、それにともなって医療現場での外国人比率も高いのです。
ところが日本では、定住外国人や訪日外国人など、多様な人々への理解が低いという現状があります。彼ら、彼女らは価値観や生活様式が違い、言葉の壁もあることから、ストレスを抱えていたりすることも少なくありません。看護師はこれらのことを理解した上で、一人ひとりに歩み寄り、個々人が求めるニーズを知る必要があります。彼ら、彼女らの持つ背景を尊重し、そっと寄り添う看護が求められるのです。
グローバル化の時代に活躍できる看護師へ
看護師は看護、保健、医学などの基礎知識と看護技術を確実に身につける必要があります。また、急速に国際化が進む日本の医療現場では、多種多様な場面に、柔軟に対応できる応用力や体力も必要です。
日本もほかの国々と同じように、外国人に対応できる看護師が数多く必要となる時代がやってきます。これからの社会に貢献できる看護師とは、英語力はもちろん、人々が持つ多様性を理解し、個々人が求めるニーズに対応できる、グローバル感覚を身につけた看護師なのです。
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先生情報 / 大学情報
大手前大学 国際看護学部 看護学科 教授 鈴井 江三子 先生
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