スポーツの「コーチング」ってこんなに大切!
スポーツの指導者に必要な資質とは?
スポーツ界では、どんな種目でも監督やコーチといった指導者がいます。指導者は選手が設定した目標を達成できるように、さまざまなコーチングを行っています。コーチングで大切なのは、選手の性格や精神面の成熟度を理解し、最も効果的な指導を行うことです。選手の性格や個性は競技をしている姿からだけではわかりません。ときには日常的な会話を通し、選手の考え方や得意・不得意とすることを知る必要があります。こうした臨機応変な対応を行うためには、スポーツの技術はもちろん、柔軟性や幅広い知識、人間としての成熟などが必要です。
日本のスポーツ界の変化
従来の日本のスポーツ界では、実績を残した選手であれば、コーチングの知識などがなくても指導者の地位に就くことができました。そのため良い指導者になれるかどうかは本人の資質に委ねられていたのです。しかし近年、指導者から選手への体罰やパワーハラスメントなどの問題が表面化し、このままではいけないという動きが出てきました。
現在は、日本スポーツ協会などが指導者育成のための講習会を開き、人を育てるために必要なことを体系的に指導しています。まだ発展途上ではありますが、日本のスポーツ界にも変化の兆しが見えてきたと言えるでしょう。
指導者に求められる新たな役割
さらに近年では、スポーツ指導者にも、運動技術を教える以上の役割が期待されるようになっています。一つは選手の将来を一緒に考える役割です。子どもの頃からスポーツ一筋で取り組んでいても、将来選手として活躍できるとは限りません。指導者は、選手の道が絶たれてしまった場合に備えて、デュアルもしくはセカンドキャリアを提示することも大切です。また、子どものスポーツクラブなどでは、スポーツを通して人間的な成長を手助けする役割も期待されています。こうした役割を果たすため、指導的立場の人には「コーチング」についてのさらなる学びが必要になっていくでしょう。
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先生情報 / 大学情報
びわこ成蹊スポーツ大学 スポーツ学部 スポーツ学科 コーチングコース 准教授 北村 哲 先生
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