「エナジードリンク×スポーツ」のマーケティング戦略で急成長!
エナジードリンク市場の誕生
レッドブルは、エナジードリンク市場でトップシェアを誇る、世界的な大企業です。当初は「エナジードリンク」という市場は存在しませんでした。レッドブルこそが、エナジードリンクという全く新しい市場を生み出したのです。しかし、その始まりはわずか35年ほど前で、歴史ある企業が大半を占める飲料業界では、まだまだ新参者でした。競争の激しい飲料業界で、レッドブルがここまで急速に成長できた理由は、革新的なマーケティング戦略にあります。
エクストリームスポーツで独自性を確立
レッドブルは、まずブランドの認知度を高めるため、男子大学生に無料でドリンクを配布しました。サンプルを配るレッドブルガールズの見た目のインパクトも手伝って、レッドブルは口コミによってどんどん人気を高めていきました。そして、次に着手したのが「スポーツマーケティング」です。スポーツマーケティングとは、スポーツを通じて潜在的な顧客とつながるマーケティング戦略です。レッドブルが注目したのは、メジャーなスポーツではなく、速さや高さ、危険さを特徴とする過激な「エクストリームスポーツ」でした。初めのイベントは、マウンテンランニング、パラグライディング、カヤッキング、マウンテンバイクの4種目で構成される過酷なレース、「ドロミーテンマン」です。他にも、アイスクロス大会の「クラッシュドアイス」、人力飛行機イベントの「フルーグタグ」など、独自のエクストリームスポーツ大会やエキサイトイベントを数多く手がけています。
マーケティング戦略としてのスポーツ&レジャー
レッドブルは他にはない独自性、そして先駆的で「かっこいい」イメージを消費者に与え、ブランディングに成功しました。このように、マーケティング戦略には決まった形がありません。「飲料×スポーツ」だけでなく「食品×アウトドア」など、人々の関心が高まるスポーツ&レジャーは、マーケティングにおいて、さらに活用されていくことになるでしょう。
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先生情報 / 大学情報
東海大学 体育学部 スポーツ・レジャーマネジメント学科 准教授 ルーミィ アンドリュー ローレンス 先生
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スポーツ・レジャーマネジメント学先生が目指すSDGs
先生への質問
- 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?