よりよい社会を作る魔法使い! 起業家の思考を探る
社会を変える魔法使いに!
いまやスマートフォンは、現代の生活になくてはならない道具のひとつになりました。そんな世界中で使われているスマートフォンを開発したApple社も、最初はスティーブ・ジョブズなど数人の起業家から始まりました。
時に、起業は魔法のように社会をより良いものにし、時には世界規模で新たな商品やサービスなどを発信します。起業はハードルが高く、限られた人にしかできないと考えられてきました。しかし、起業家になるために必要な考え方やそのプロセスなどの研究が進んだことで、学びによって誰もが起業を選べる社会になりつつあるのです。
起業家の思考を探る
約3000人の経営者や社員を対象に、思考の傾向を探る実証研究が行われました。その結果、起業家は「自分はできる」と信じている人が多いことがわかりました。さらに起業家は、難しい課題に直面したときはほかの人の協力を求めたり、これまでの習慣を見直したりしている傾向が見られます。
例えば1000時間かけないと実現できないことを1年で達成しなければならない場合、最低でも1日約3時間は確保する必要があります。すると起業家は3時間を捻出するために趣味の時間を削るなど、普段の習慣や行動の優先順位を見直します。起業家は、車のエンジンを載せ替えるように生活を見直して、難しい課題を解決していることが分かりました。こうした起業家たちは、自分の能力は固定的なものではなく、環境や協力する人材などによって変動するものだと自覚しているのです。
停滞した日本を変えるために
日本は世界的に見ても起業率が低く、新しい商品・ビジネスモデルがなかなか生み出されていません。その影響もあってバブル期以降の経済は落ち込み続けており、大きな革新が求められています。起業家に必要な能力や「自分にはできる」などのマインドなどを身につけた人が増えれば、停滞した状況を打開できるはずです。具体的な養成方法など、実践を交えた研究が続けられています。
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秀明大学 総合経営学部 企業経営学科 教授 河野 良治 先生
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