Timed Reading―全問正解「しようとしない」勉強法

英語のオリンピック選手をめざす日本人
もし初心者がいきなりマラソンのオリンピック選手をめざすとしたら、力不足で途中で諦めてしまうでしょう。同じことが英語学習にも言えます。多くの日本人が英語に興味を持ちつつ、途中で学ぶ意欲をなくしてしまうのは、ネイティブ・スピーカーのような完璧な英語をゴールにしているからではないでしょうか。現実の自分とのギャップがありすぎると、モチベーションが下がります。それよりも軽いジョギングの気持ちで、英語に触れる機会があれば、英語習得への意欲も変わるかもしれません。
全問正解しようとしない読解練習
英語教授法に「Timed Reading」があります。文章を速読して、読解問題を解き、時間と正解率を記録していくものです。成長が数値でわかるので、やりがいを持って取り組むことができます。実際に3か月程この学習を続けると、多くの場合、スピードが約1.5~2倍にもなり、正解率も上がっていきます。リーディング速度の最終目標は1分間に200語と言われていますが、最初の関門は100語です。この時、ただやみくもにスピードを上げようとすると内容が頭に入ってきません。内容を理解しつつ読む速度を上げるには様々なコツがありますが、そのひとつは「内容を全て理解しようとしない」ことです。少しくらい分からなくても読み進めるスキルが、スピードアップの鍵であり、外国語学習全般に求めらるスキルと言えます。
英語が速く読めることの利点
英語を読むスピードが上がると、読む時間が短く済むので、学習の負担が減ります。そして、同じ時間でより多くの英文を読めるようになり、同じ単語に何度も触れるなどして自然に語彙(ごい)も習得できます。さらに、英語で読むことが苦でなくなると、世界中の最新情報をいち早く入手することができるようになります。実際、インターネット上の情報の約半分は英語であると言われています。AI翻訳も進化していますが、自分で読める力があれば、本当に必要な情報をより効率的に読み取ることができるでしょう。
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