講義No.12864 看護学

高齢者に対して抱くイメージは? 患者を理解する第一歩として

高齢者に対して抱くイメージは? 患者を理解する第一歩として

患者を理解するために

看護の現場では、高齢者や乳幼児などさまざまな世代を相手にします。特に看護師の実習では65歳以上の高齢者を受け持つ可能性が高く、臨床現場に行ってからも患者の7~8割は高齢者です。しかし祖父母などの離れた世代と同居している若者の割合は低下しており、実習現場で初めて高齢者と接して戸惑ってしまう人も多く見られます。

理解の起点となるイメージ

患者を理解するためには、まず実習者自身が抱いているイメージを自覚する必要があります。するとそのイメージはなぜ生まれたのか、イメージと現実にギャップはないかなどを掘り下げられるからです。例えば高齢者と接する機会の少ない世代は、高齢者にネガティブなイメージを持っている可能性があります。ニュースなどで報道される高齢者に関する事件や事故に影響を受けている場合があるからです。もしネガティブなイメージを抱いていた場合、患者に偏見を持って適切ではない接し方をしてしまうかもしれません。よりよい看護教育をするために、まずは若い世代が持っている高齢者へのイメージを明らかにしようと研究が行われています。

高齢者をどう思う?

看護師志望の大学1年生を対象に、イメージアンケートが実施されました。看護に対して関心がある層なのでネガティブなイメージはそれほど強くなかったものの、高齢者看護に関する講義後に再度アンケートを行うと、いくつかの項目に変化が見られました。例えば「高齢者は役割やプライドを持っている」という項目に「そう思う」と答える人が増えたのです。地域の中で役割を持って活躍している人や、生き生きと働いている人の事例を知ることで、高齢者へのイメージがよりポジティブに変化したと考えられます。イメージは実際に相手と関わったり、相手が置かれた状況を知ったりすることで変化します。そのため実習や講義といった看護師養成課程でも、さまざまな事例や高齢者との接点を用意して、患者への理解を進めようと研究や実践が行われています。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

秀明大学 看護学部  教授(学部長) 岩田 浩子 先生

秀明大学 看護学部 教授(学部長) 岩田 浩子 先生

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老年看護学

メッセージ

看護師になるという目的だけなら、専門学校や短期大学などの選択肢もあります。大学で看護を志すなら、「何を学びたいのか」を自分なりに考えてほしいです。私自身は、大学で学ぶことには大きな意味や意義があると信じていますし、看護学に学問としてのおもしろさも感じています。あなたも、どこに意義を感じたのかなどを掘り下げると、受験の準備につながるだけでなく、学ぶこと自体が楽しくなると思います。小さなことでもいいので看護への興味関心があれば、学問として一緒に探究してみませんか。

秀明大学に関心を持ったあなたは

秀明大学の看護学部は、大学地元、八千代市の強い要請を受けて設立されました。千葉県内から約50%、関東圏外から約30%の学生が入学し、看護職として地域に貢献するという熱い思いをもって学修に励んでいます。校訓「知・技・心」を常に意識して講義・演習・実習に取り組み、少人数の学修での意見交換から学びを深め、拡大しています。充実した学内設備と近隣の実習施設を有し、看護師、保健師(定員20名)の国家試験受験資格を得ることがで、国家試験対策、就職支援、担任制による丁寧なサポートが学生の高い満足度を得ています。