IoTに向いている機械とそうでないものの違いとは?
IoT(モノのインターネット)の利点
洗濯機や車などあらゆる機械がインターネットにつながると、どのような利点があるでしょうか。例えばIoTの洗濯機で、洗剤が自動投入される製品が販売されています。洗剤を自動で入れるだけなら、インターネットにつながっていなくても可能です。しかし洗濯機が製造された時点では発売されていなかった新しい洗剤が出た場合、適切な使用量などを判断できなくなります。こうした課題は、インターネットにつながれば解決可能です。「使用量は従来製品の半分でいい」など新商品の情報をインターネット上で取得すれば、すぐに対応できます。
冷蔵庫はIoTに向いていない?
その一方で、冷蔵庫の中身から献立の候補やレシピを教えてくれるシステムがあるとしましょう。しかし普段から料理をする人は冷蔵庫の中身を見てすぐにメニューを決めることができるため、あまり必要性を感じないかもしれません。それよりも、IoTが得意とする「最新の情報を仕入れて新しいものに即座に対応する」ことを機能化する方が、社会で広まりそうです。
不正利用を防ぐ
IoTは生活を便利にしてくれる一方で、不正利用されると事故や事件につながる可能性があります。インターネットを介した不正利用を防ぐために、さまざまな本人認証システムの研究も行われています。例えば位置情報による本人認証システムは、IoTにも応用できるかもしれません。インターネットに接続している場所の情報をもとに、機械を操作している人物がなりすましではないかを判断するのです。このシステムを使い、オンライン授業でビデオや音声を切っている出席者が本人かどうかを確認した事例もあります。
位置情報による本人認証システムをIoTに実装することは、比較的簡単です。ただしプライバシーとの兼ね合いもあり、どこまでなら情報を取得することが許されるのか、という議論が求められます。こうした課題を解決して人に貢献できるIoTを広めるためにも、研究が続けられています。
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秀明大学 英語情報マネジメント学部 英語情報マネジメント学科 准教授 高見澤 秀幸 先生
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