万能はない? AIのアルゴリズムの特徴を見抜け!
アルゴリズムの使い分け
AI(人工知能)を実現するうえで重要な機械学習は2000年頃から進化を続けています。機械学習で用いられるアルゴリズム(機械が計算をする手順や方法)は多くの種類があり、扱うデータや目的によって使い分けられています。アルゴリズムによって得意な領域が異なるからです。いろいろなタイプのデータに応じてさまざまな機械学習アルゴリズムの研究が行われています。
性能限界を把握する
例えば、AI技術のひとつディープラーニングは自動運転や、医療現場など幅広い場面で使われているものの、課題もあります。例えば、得られた性能がなぜ、どのようにして実現できたのか、原因を明確化することができず、そのため性能の限界はどこかを見極めにくいという課題があります。特に医療分野のような命を左右する現場への導入に際しては、性能限界を把握することは大変重要です。これからの人工知能社会において、人の知能と、人工知能との密な協調を実現するうえでもこのことは大変重要なトピックです。
機械学習を普及させるために
機械学習アルゴリズムは、通販サイトでおすすめ商品を紹介する機能や、類似した画像をインターネットから検索獲得するサービス、スマホに語りかけると、意図を解釈して応答するエージェントサービスなど、さまざまな場面で使われています。その一方で、まだ研究段階ながら、実用化の可能性を秘めた機械学習アルゴリズムも多く、今までにない応用分野において新しいサービスとして広がっていくことが期待されています。
例えば、農業では作物の開花日予測から肥料や水の量を調整しますが、その開花予測を可能にするアルゴリズムはまだ研究段階です。データの特徴を分析し、適したアルゴリズムを発見できれば、より多くの産業がAIを取り入れられるようになるはずです。
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立正大学 データサイエンス学部 データサイエンス学科 教授 上原 宏 先生
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