法の世界のパートナー、法人くんをもっと知ろう
法の世界の住人―自然人くんと法人くん
法の世界には2種類の住人がいます。1人目は自然人、わたしたち生身の人間です。2人目は法人くん、わたしたちのパートナーでありかけがえのない存在です。しかしながら、その仲間についてあなたはどれほど知っているでしょうか。それを知る手がかりは数多くありますが、最高裁判所の判例も1つの教材です。判例を用いて、法人くんの基本中のキホン、abcのaのところを一緒に考えてみませんか。
法人くんの権利能力 自然人くんと比較して
法の世界においては、何をもって「人」とするのでしょうか。それは権利を持ち義務を負うことのできる資格によります。この資格のことを「権利能力」といいます。わたしたち自然人は当然この能力を持ちます。法人くんもこの能力を持つからこそ法「人」であるわけです。法人くんには、いろいろな種類があります。組織別に社団法人・財団法人、目的別に営利法人・非営利法人等です。非営利法人の中に公益法人になれる法人くんがいます。しかしながら、その能力はわたしたち自然人とまったく同じというわけにはいきません。その理由は、まず、法人くんには身体がないこと。次に、法人くんには生まれながらにその「目的」があるからです。
法人くんのリーディング・ケース
法人くんは生まれるときに「目的」を持たされます。この法人はこのような活動をするために生まれるんだよと定められるわけです。そして、法人くんも人である以上「民法」という決まりに従うのですが、そこには「法人はその目的の範囲内において権利能力がある」と定められています(民法34条)。では、法人はその目的の範囲内のことしかできないのでしょうか? これについてリーディング・ケースとなっている最高裁判所の判例があります。この判例から1つの解答例を導いて、あなたも今日から法人くんの友だちになってください。
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