講義No.13215 食物・栄養学

食の安全と献立の工夫に妥協なし!

食の安全と献立の工夫に妥協なし!

おいしさと安全を両立する管理栄養士

管理栄養士の多くは学校や病院、介護施設などでの大量調理に関わって専門手腕を発揮しています。学校給食では給食センターから運んでくることがほとんどですが、献立は管理栄養士が学校や保護者と連携しながら作成し、子どもたちのリクエストにも応じています。学校給食は安全を重視して、料理をすべて加熱処理しています。それでは味気なくなることもあるため、おいしさも追求して衛生面との両立を図っています。また、アレルギーへの対応も細やかな配慮が求められる時代です。例えば卵のアレルギーがある児童にも、食育として卵という食材のことを伝えたい時などは、工夫してなんらかの形で伝えるように栄養学の知見を生かします。

食中毒の危険を常に意識する

管理栄養士の仕事で、献立作成とともに大きなウェイトを占めるのが衛生管理です。微少な細菌やウイルスは、カビなどを除いて目に見えません。食材は外部から運び込まれます。調理スタッフも外から来るため、調理室内は汚染されるものという前提で衛生処置を施します。世界共通の衛生管理指標として「HACCP」があり、日本でもこれを受けて厚生労働省が「大量調理施設衛生管理マニュアル」を出しています。例えば、野菜は水槽を換えて流水で3回洗うといった基本ルールがあります。

ドライシステムが主流に

食中毒の原因となる微生物には、腸炎ビブリオやサルモネラなど様々なものがあります。O-157は毒性は強いものの、熱処理やアルコールが有効です。より大きな脅威となるのが、アルコールが効かず、塩素消毒が有効なノロウイルスです。これらによる食中毒を予防するために、大量調理施設では近年、床を水でぬらさない「ドライシステム」が主流になりました。床に水や残渣を落とさないことによって、より衛生管理を徹底し、細菌等の増殖を防ぐ構造です。衛生状態は、検査試薬を使って細菌や洗い残しの有無を調べます。衛生管理も時代と共に変化するため、管理栄養士はそれに対応していく必要があるのです。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

美作大学 生活科学部 食物学科 講師 中山 真知子 先生

美作大学 生活科学部 食物学科 講師 中山 真知子 先生

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栄養学

先生が目指すSDGs

メッセージ

料理は科学です。栄養学は化学や生化学などの知識も必要なので、高校でも化学や理科系の科目に関心を持つことをお勧めします。人は生まれてから死ぬまで食べていかなければなりません。管理栄養士は、人にとって大切な「食べる」ことを生業(なりわい)とするので、幅広い世代に関わることができます。食べることが好きなあなた、食べ物や料理が好きなあなた、そして人が好きというあなたも、この領域に向いています。大学入学後も、いろいろな人と関わりながら、楽しく勉強していってください。

先生への質問

  • 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

美作大学に関心を持ったあなたは

美作大学では食と子どもと福祉の専門職人材を育てています。この専門職人材は地域になくてはならないエッセンシャルワーカーとなります。人々の生活を豊かにし、地域の基盤を支えるという点で社会貢献したいという人にはお勧めしたい職種です。美作大学ではその専門職を養成するにあたり、「知識」+「実践」を高い水準でバランスよく学ぶ環境を整えています。それこそ本学が立地している美作地域だからこそ可能な実践現場を用意しています。皆さんも“美作留学”で食と子どもと福祉のスペシャリストを目指しましょう!