微粒子を組み立てて次世代の素材開発を!
微粒子のブロックを組み立てる新素材開発法
化学反応を使うこれまでの主な材料合成は、原子・分子を化学的に結合させて化学組成や分子構造を変えることが中心であり、そのような分子構造の変化によって成し遂げられてきました。これからは、分子構造を変えるという考え方だけでなく、「ビルディングブロック」を集めるという考え方も重要になります。原子・分子そのものではなく、原子や分子を数百個(あるいはそれ以上)集めた"微粒子"を組み合わせてつなげることで、従来法では得られない新しい機能を物質から引き出すことができる方法です。
微粒子同士のくっつけ方を研究する
この工法は、まずビルディングブロック(レンガ造りの家を構成するレンガ)をつくります。原子や分子を集めて、それらに働く様々な力でつなぎ合わせます。このときブロックの形や大きさをそろえることが難しいため、試薬の種類や濃度、それらを加えるタイミングを検討しながら、形や大きさが均一なブロックをつくる研究が行われています。
次に、狙った機能が実現できるようにブロックを設計して組み立てます。丁寧につくったレンガを使って、住人が住みたい家を設計して建設することに相当します。その際、ブロック同士が不規則に(予期せず)くっついてしまわないようにブロックをコーティングしたりします。また、自然の力だけでは成しえない構造(レンガの集め方)を実現するため、電場や磁場の力を活用するブロックの組み立て方(集積・配列方法)も研究されています。
資源を節約しながら新素材開発
ビルディングブロック工法の特徴は、物質の界面の面積や微粒子間のすきまを変えられることです。界面の表面積が大きくなれば界面由来の機能を効率よく引き出せます。また規則的に並ぶ微粒子の間隔を変えることで、光の反射や透過性を制御できるようになります。触媒、医薬品、電子部品用の素材などへの応用も検討されています。このように、ビルディングブロック工法は様々なメリットがあり、次世代の素材開発方法として期待されています。
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