ドクターカーやヘリで急病や事故の現場へ急行! 命を救う救急医
連絡を受けてからわずか数分で出動!
病院の中だけでなく外でも活躍するのが救急医の特徴です。救急医はドクターヘリやドクターカーで救急現場に駆けつけて、救命処置を行います。
消防の救急隊は現場から病院に連絡を取って患者の受け入れを要請しますが、すぐに医師が治療しなければ命の危険があると判断した場合は、救急医と救急看護師のチームが出動します。ドクターヘリやドクターカーは要請の連絡があってから数分、短いところでは1分程度で出動可能です。例えば交通事故で腹や胸を強く打ち、内臓が傷ついている可能性があるときには、病院についたらすぐに手術ができるように、その場で人工呼吸や輸血などの処置を始めて病院へ運ぶ間も続けます。緊急手術は付き添った救急医が自ら行うこともあります。
進化するドクターカー
ドクターヘリはスピードが一番の強みです。離島にも行けますが、日中の明るい時間帯しか飛べず、着陸に広い場所が必要です。ドクターカーは夜間や悪天候でも出動可能で、いろいろな場所に停車できるといったメリットがあります。
ドクターカーの車種はセダン、ステーションワゴン、SUVなどさまざまで、車内の設備もさまざまです。小児専用のタイプや緊急手術ができるタイプも走っています。ドクターカーは進化しており、エクモ(体外式膜型人工肺)が装備されていて本格的な手術も可能な最新鋭の大型車は、「走る救命救急室」と呼ばれています。
救急医療は時間との勝負
海の事故、山の事故、中毒、脳や心臓の病気、原因不明の高熱、意識障害など、救急医が出動するケースはさまざまです。DMAT(災害派遣医療チーム)で活動する医師も多くが救急医です。
救急医療は時間との勝負であり、患者についての情報や薬、医療機器などが限られる中で、救急医がチームをリードして素早い判断・治療をすることが命を救うカギです。また多くのけが人がいる現場では、どの患者を先に治療するか・病院へ運ぶかの優先順位をつける「トリアージ」も大切な役割です。
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