インバウンド・ツーリズムで将来の日本を明るく・元気に!
日本は「世界でいちばん訪れたい国」
「観光大国」と聞いて、あなたが思い浮かべる国はどこでしょうか。
アメリカ、フランス、中国などに比べると、日本は外国人旅行者の受入数ではまだまだ後れを取っています。しかし、2021年にスイスの民間研究機関・世界経済フォーラムが発表した「旅行・観光の魅力度ランキング」では、日本が世界第1位に輝きました。訪日外国人旅行者の誘致に努めてきた関係者の努力が実を結び、日本が「世界でいちばん訪れたい国」として多くの旅行者の関心を集めているのです。
関心の的は「何気ない日常」
インバウンド・ツーリズム(外国人の訪日旅行)で人気が高いのは、東京・箱根や富士山周辺・名古屋・京都・大阪を周遊する「ゴールデンルート」ですが、徐々に目的地の多様化が進んでいます。実際に外国人旅行者にインタビューしてみると、例えば、福井県の永平寺(禅の修行道場として有名)や、会津若松(幕末の戊辰戦争の舞台)を訪ねたという声が聞かれました。
訪日旅行の目的地の多様化を進めることは、いわゆる「オーバーツーリズム」を回避する上でも重要であり、日本のさまざまな地域にインバウンド促進の可能性があります。特別な観光地でなくても、例えば、下町の商店街やレトロな喫茶店などを訪ねて日本人の「何気ない日常」に触れる体験は、訪日旅行の印象をより深いものにすることでしょう。
地域活性化の切り札
インバウンドは少子高齢化時代の日本経済を活性化させる切り札とされていますが、その意義は経済面に限りません。定住人口が減少する地域に、旅行者などその地域を訪れる交流人口が増えることは、地域の活性化につながります。
また、インバウンドの促進によって世界に日本のファンが増えれば、日本の存在感が高まるとともに、「ソフト・パワー」(自国の魅力によって他国に影響を及ぼす力)が強化されます。インバウンドは、将来の日本を明るく・元気にする、大きな可能性を秘めているのです。
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