電子ペーパーが携帯電話を変える

電子ペーパーが携帯電話を変える

無線通信がもたらすユビキタス

携帯電話には、「電波の届く範囲であればどこでも利用できる」という特長があります。デジタル通信になり、基地局増設と相まって、通信は非常に高品質になってきました。ユビキタスとは、「いつでも、どこでも、だれでもが恩恵を受けることができる」という意味で、最近の携帯電話の普及状況は、まさにユビキタス状態です。若者は、小さな画面、小さなキーで文字を入力しています。その一方で、高齢者の方々には、まだ画面やキーなどのインタフェースが使いづらく、利用状況が上がっていません。今後は、このユーザインタフェースをより進化させることで、ますます携帯電話が普及し、ユビキタス状態が進むことでしょう。

インタフェースとは

インタフェースとは、人と携帯電話のように二つのものの間に立って、情報のやり取りを仲介するもののことです。装置を操作する場合は「ユーザインタフェース」といいます。利用者に対して情報を表示する液晶画面や、情報を入力するためのキーボードを全部ひとまとめにして「ユーザインタフェース」と呼んでいるのです。携帯電話の場合、画面が年々薄く、そして大きくなり、表示できる情報量を増加させ、高齢者でも見やすい大きな文字を表示させるようになってきました。また、近年はiPhoneのように、タッチパネル式の入力方式も生まれてユーザインタフェースを徐々に向上させているのです。

電子ペーパーでさらに進化

電子ペーパーも液晶と同じように電気的に表示内容を変更できますが、一般的に表示中でも消費電力が必要なく、書き換え時の消費電力も非常に少ないので、長時間使えます。また、反射光を利用して表示するので、視野角が広く、直射日光に当たっても見やすいのです(その代わり暗いところでは照明が必要です)。今後、電子ペーパーを携帯電話に利用することで、よりユーザインタフェースが進化することでしょう。

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先生情報 / 大学情報

県立広島大学 地域創生学部 地域創生学科 地域産業コース 教授 陳 春祥 先生

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情報科学

先生が目指すSDGs

メッセージ

待つのではなく自ら進んで行う、世の中にないのなら自らの力で作り出す、そういう強い前向きな気持ちを持ってください。情報分野、コンピュータについては、今後理系、文系を問わず教養としてすべての学生が身につけていかなければならないでしょう。デジタルデバイドという情報格差により、情報技術を活用できる人々は有利な情報を入手しやすくなり、そうでない人はますます情報を得にくくなっています。自らすすんで、情報リテラシー(情報を使いこなす能力)を獲得してください。

先生への質問

  • 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

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県立広島大学は、教育、研究、地域貢献、国際交流のいずれにおいても公立大学として一級の大学になっています。「主体的に考え、行動し、地域社会で活躍できる実践力のある人材の育成」を目標に、教養教育では、大学4年間の学士課程教育を通じて実施する「全学共通教育科目」を設定するとともに、専門教育においては、教養教育との連携を図りながら、「専門科目」を系統的に設定することにより、バランスのとれた教育内容を提供していきます。