インターネットと携帯電話
パケットとは何?
日本のインターネットは、1990年代の後半から急速に普及してきました。またこれに少し遅れて携帯電話もデジタル化が進み、インターネットに接続するようになりました。携帯電話の申し込みをするときにパンフレットを見ると、以前は専門用語だった「パケット」という言葉が、あちこちに出てきます。パケ・ホーダイ、パケット割、パケットし放題など携帯電話会社ごとに名前は違いますが、同様のサービスを行っています。これほど目にするパケットとはいったいどんな物でしょう?
大きな物を分解して運ぶ
パケットとは「小包」という意味で、大きなデータを決まった大きさの小さなかたまりに分割しているのです。この時に、併せてヘッダと呼ばれる荷札をパケットに付けて送ります。ヘッダには、宛先、送信者の名前、データの順番など、データを送受信するために必要な情報が書き込まれています。共通の回線上に順番に送り出されたデータは、ヘッダを元にきちんと通信相手に届き、たとえ途中でパケットの順番がずれたとしても、分割する前の、まとまったデータになります。iモードの場合1パケットは漢字64文字分、コンピュータ用語では128バイトとなりますが、実際にはそこにヘッダが常に書き込まれますから、1つのパケットに入る文字の量はこれより少なくなります。
パケット通信のメリット
通常の音声通話は、「回線交換方式」と呼び、通話をすると一つの通信回線を占有してしまいます。電話をかけた時に、利用できる通信回線がいっぱいの場合は、たとえ話したい相手が話し中でなくても、通信回線のどれかが空くまで通話することができません。パケットを使用する通信は、「パケット交換方式」と呼びます。データを小さく分割し、大勢の人が一つの回線を共有することができるので、通信回線を有効に利用することができます。また、通信をしていた時間ではなく、実際にデータをやり取りした量で料金が算出されるので時間を気にせず、利用できます。
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県立広島大学 地域創生学部 地域創生学科 地域産業コース 教授 陳 春祥 先生
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