名詞の形に注目を!
「名詞の形」とは
日本語と違って英語では名詞に形があります。「名詞の形」を形成するのは、名詞の原形を中心に、主に冠詞のaやthe、複数形の-s、それにmyなどの所有格です。ところが、この名詞の形が意外とむずかしいのです。
なぜむずかしいのか
例えば、「彼は上機嫌です」をMOODを使って表現すると He is in a good mood. と a がつく形になり、SPIRITを使うと He is in good spirits. と複数形になります。また、「2国間の関係は良好です」は、Relations between the two countries are good. / The relationship between the two countries is good. です。RELATIONを使った場合は複数形でtheがつかず、RELATIONSHIPを使うと全くその逆で、複数形にはならずtheが必要になります。このように日本語訳が同じでも、英語でどの名詞を使うかによって、名詞の形が異なる可能性があるのです(名詞の個性)。
the や所有格の効果
theや 所有格を使う効果は、一律に「その」や「だれだれの」という意味の追加だけではなく、一緒に使う名詞や動詞などとの関係で微妙に違ってきます。last yearとthe last yearは「去年」と「最後の年」、a former mayor とthe former mayor は「元市長」と「前市長」のような違いを生み出します。He made the deadline.は彼がその締め切りを設定したのではなく、「締め切りに間に合った」の意味です。They shook their hands. (各自が手を振った) とThey shook hands. (握手を交わした) では、theirの有無でその違いを表わします。
もし英語に名詞の形がなかったら、これらの違いを表わすことができなくなってしまいます。名詞の形には注意が必要です。
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