生きた英語を使えるようにするために

生きた英語を使えるようにするために

互いの文化の違いを感じることが第一歩

最近、英語の授業でも、日本人教師とALT(Assistant Language Teacher)など2人以上の先生が教えるティームティーチングが増えてきました。すばらしいALTと、ALTを受けいれて上手に生かしていける日本人の先生も大勢います。英語教員をめざす学生たちが、授業の中でALTと積極的に交流する機会も増えてきました。
ある授業で、お互いに知りたいテーマを決めて、文化的な違いを討論しあう機会がありました。例えば「部活」というのは、海外から来たALTからみると、とても奇異にうつるそうです。なぜ自分の生活を犠牲にしてまで毎日活動するのか、また、なぜ皆が規律正しく同じように行動するのか。討論を重ねると、しつけに対する考え方の違いや自立することに対する考え方や文化の違いがはっきりしてきました。このように、疑問に思っていること、興味のあるテーマについて話し合うことで、カルチャーショックを受けることが大切なのです。そこから、気づきが生まれ、お互いの理解にもつながっていきます。

教室や自分の部屋から外へ飛び出そう

秋田県内のある中学校では、ALTとのティームティーチングの中で、生徒とALTが交換日記をしたり、海外の学校と交流を図ったりすることで、英会話学習の効果があがったそうです。言語はまず使うこと、言葉を使って人と交流することから始まります。ですから英会話ができるようになりたければ、英会話学校で渡されたテキストをマスターするとか、TOEICの点数を上げるとかいうことだけではなく、地域の海外の人との交流サークルに飛び込んでみたり、インターネットで海外の友だちを作って交流したり、自分がいつもいる場所から一歩はなれて、どこかに1人で飛び込んでみましょう。高校の先生に、「英語でこんなことをやりたい」と持ちかけてみれば、きっと先生も協力してくれるはずです。そうするうちに、大学で何をやりたいか、将来どんな仕事に就きたいかということも見えてくるかもしれません。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。

先生情報 / 大学情報

秋田大学 教育文化学部 学校教育課程 英語教育コース 教授 佐々木 雅子 先生

秋田大学 教育文化学部 学校教育課程 英語教育コース 教授 佐々木 雅子 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

先生が目指すSDGs

メッセージ

大学に入ったら、受動的に教えてもらったことを吸収するという学習ではなく、自分で課題を見つけて、自らアクションを起こし、いろいろな資源を活用して自分を豊かにするような学び方をしてほしいと思います。今からそんな意識を持って、期待して大学に来てください。「言語としての英語」についていえば、単に教科書にのっている英語がすべてではありません。文学や教育などさまざまな視点から英語を聞いたり読んだりすると、とてもおもしろいものです。有意義な大学生活になるかどうかは、あなた次第です。

秋田大学に関心を持ったあなたは

地球を舞台に活躍する資源スペシャリストを養成する「国際資源学部」、教育分野や地域社会における現場実践力を養う「教育文化学部」、地域医療の核となり人々の健康と福祉に貢献する「医学部」、独創的な発想と技術力を育む「理工学部」の四学部が連携し、地域に根ざし世界に発信する教育・研究拠点をめざしています。
四季の彩り豊かなキャンパスでは、日本全国そして世界各国から集った学生がそれぞれの目標に向かい、勉学や課外活動に打ち込んでいます。