地元から愛されるガンバ大阪のマネジメント
愛されるには地道な努力あるのみ
サッカーJリーグのガンバ大阪は、地域での活動が高い評価を受けているチームの一つです。
メディアで頻繁に取り上げられることがファンを増やす理由かと言えば、そうではありません。ニュースで試合結果が流れるより、地元の学校や祭りに選手が来るなどの地域活動の方が、「自分たちの街のチーム」という愛着が生まれやすいことがわかっています。それが優勝争いに加わるような活躍をみせると、「ガンバ大阪がこの街にあってよかった」と誇りになり、さらに「応援しよう」「試合を観たい」という気持ちが高まっていきます。地元から愛されるチームになるには、地域での地道な努力が欠かせないのです。
日本のスポーツマネジメントはJリーグがきっかけ
1993年のJリーグ発足をきっかけに、日本でもスポーツをビジネスとしてとらえ、ファンに愛されるチームづくりと収益的成功に導くノウハウとして「スポーツマネジメント」という言葉が聞かれるようになりました。各チームは株式会社としての経営が始まったことで、試合の集客とスポンサー、ファンの獲得が課題となったのです。チケット販売が収益に占める割合は3割ほど、スポンサー広告は5割ほどと言われますが、それぞれが独立した収益というより、地元から愛されることで人々がスタジアムに足を運び、集客があることでスポンサーがつくという密接な関係にあります。
つながりが多いほどファンは育つ
ガンバ大阪は、大阪府吹田市・豊中市・高槻市・茨木市をホームタウンとし、街ごとに担当者をおいています。頻繁に来られない選手の代わりに、ガンバの顔としてマスコットと一緒に学校を訪問するなどの活動を行っています。
人はつながりが多いほど親近感をもつものです。そこでマネジメントする側にとっては、チームとファンをつなぐ要素をいかに増やすかが重要になります。もちろん選手がその中心的な存在ですが、チームカラーやマスコット、グッズ、ポスターなどを用いて、チームのブランド・イメージを人々に浸透させることが大切なのです。
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