子どもの権利って何だろう? 小さな声を社会が聞くために
校則が理不尽だと感じたらどうする?
あなたは学校の校則を、「なぜこれが禁止されているのだろう?」と不思議に感じたことはありませんか? 例えば茶髪や白以外の靴下が禁止されているなら、それはなぜなのでしょうか。ルールだからと一方的に禁止されるのがおかしいと感じるなら、校則を破るのではなく、同じような疑問を持つ仲間を集めて学校側へ意見書を提出するなど、正しい方法で「意見表明」をしてみましょう。なぜなら、子どもや青少年にも一人の人間として、人権や発言する権利があるからです。そうして実際に、校則が変わった学校もあるのです。
「子どもの権利条約」とは
世界中の子どもの基本的人権を保障するため、1989年に国連総会で「子どもの権利条約」が採択されました。この条約では18歳未満を児童(子ども)と定義し、子どもが健やかに生き、成長し、戦争や病気などの危険から守られて安心・安全に暮らし、教育を受けたり、自由に遊んだり、自由に意見を言える権利を守ろうと定めています。日本も1994年にこの条約に批准しましたが、約20年が過ぎた今でも、子どもの権利条約があることすらあまり知られていません。権利があることをもっと子どもたち自身に知らせ、彼らの声に耳を傾けて、政策などに取り入れていく必要があるでしょう。
大人と子どもの関わりを考える
時代が移るにつれ、子どもを取り巻く環境や生活は変化しています。例えばゲームをして外で遊ばない子どもが増えました。現代の日本の子どもたちは、学校、クラブ活動、塾や習いごとなどで忙しい日々を過ごしています。子どもの権利条約にある「自由に遊び、休む権利」を謳歌できていないのが現状です。
子どもは、遊びの中で人間関係や社会のルールを学んでいきます。その環境をつくるのは大人の役割です。子どもたちが抱える悩みや意見をどう聞いて社会システムに反映させるのか、大人の価値観を押し付けるのではなく、一緒になってよりよい仕組みを考えるときにきています。
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