人と生活をハッピーにするモノのデザイン
すべてのモノは誰かがデザインしている
太古の昔から、人はモノを作ってきました。いまやモノがない生活は有り得ません。そしてそれは、必ず誰かがデザインしたものです。それがプロダクトデザインです。家電、自動車、雑貨、家具、食器、文房具など、日本人は手先の器用さを生かして優れたデザインを生み出してきました。モノ作りは日本人の根幹であり、デザインの醍醐味はそこにあるといえるでしょう。
実社会ではシビアな面も要求される
プロダクトデザインを学ぶ大学では、企業や団体との産学連携プロジェクトが盛んに行われています。単に企画・提案をするだけではなく、実際に商品化までをめざすものが多くあります。大学の授業なら、自分の思い通りに自由にデザインできますが、実社会ではコストに見合ったデザインが要求されます。そういう意味で学生は実社会に触れることでとてもシビアな経験を積むことになります。
例えば、ある下着メーカーとのプロジェクトで下着を企画する場合、予め販売価格が設定されるので、製作コストを考慮しなければなりません。低価格の商品に手の込んだレースや高価なシルクは使えません。また、工業製品は大量生産されるものなので、普遍性も必要です。例えば照明なら、スイッチがどこにあってどうすれば点灯するのか、100人いれば100人全員がわかるデザインであることが大前提となるのです。
現代のプロダクトデザイナーの在り方
プロダクトデザインは、モノを作って終わりではありません。コーヒーカップをデザインしたら、それを入れるパッケージや店で売るときのディスプレイの仕方までを提案できる力が必要です。
生活者にどのようにモノを伝えていくのか、製品デザインだけでなく、グラフィック的な感覚や空間的な感覚を持っていることは大きな強みになるのです。
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