メディアって何? そして、これからどうなるの?
ネットワークがもたらしたメディアの変化
「メディア」という言葉は、現代では主に「情報伝達を媒介する手段=媒体」の意味で使われています。古くはエジプトのパピルス、江戸時代の瓦版も立派なメディアです。20世紀は新聞、ラジオ、テレビなどの「マスメディア」が社会を作り、21世紀の今はインターネットを活用した「デジタルメディア」によって、世の中が一変しました。マスメディアの時代には情報の「送り手」と「受け手」が厳然と分かれていましたが、今やYouTubeやSNSを使って誰もが情報を発信し、受け取る立場になりました。
マーケティングも変化
企業の広告やマーケティングも変化しています。テレビや新聞広告は不特定多数への発信ですが、デジタルメディアでは興味や生活志向など、受け手を細かく選別できるため、情報を届けたい相手にピンポイントで届く発信が可能になりました。例えば「あるアーティストの楽曲を購入した人はこのアーティストも好きなはず」と、データを分析し、おすすめ広告を届けるような手法です。また、ユーザーが商品紹介動画を作り、それが特定の層に響いて商品がヒットする例もあります。消費者はマーケティングをリードする存在にもなりつつあります。
メディアが未来の社会を作る時代
あらゆるものがネットにつながるモノのインターネット化=IoT(Internet of Things)によって、あらゆるものがメディアになっていき、世の中はどんどん便利になっていきます。時間や労力がかかるようなことは、機械やロボットが先回りしてやってくれるようになります。人はどんどんクリエイティブなことに時間を使えるようになり、面白い企画やアイデアを考えたり、新しいモノやサービス、コンテンツを生み出していくでしょう。それは今の社会をもっと便利に、もっと楽しくするだけでなく、SDGs(持続可能な開発目標)などの社会課題の解決にも役に立つと思います。新しいメディアをつくることが新しい社会、未来をつくっていくことになるのです。
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先生情報 / 大学情報
京都精華大学 メディア表現学部 メディア表現学科 教授 吉川 昌孝 先生
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メディア論、マーケティング先生が目指すSDGs
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