データの「暗号化」がデータ通信を守っています
データを暗号化するって何するの?
電子マネーやネットショッピング、スマートフォンを使ったメッセージやネットゲームなど、そのデータのやり取りのほとんどは暗号化されています。逆に、暗号化されていないデータは、簡単に盗み見られてしまうのです!
データを暗号化するということは、読まれたくない人には読ませない、読んで欲しい人にだけ読めるようにするということです。そのようにしたければ、ある規則のもとでデータをごちゃ混ぜにして、どういう風にごちゃ混ぜにしたかを、読んで欲しい人にだけ教えれば良いわけです。
暗号化は簡単にできるの?
計算機はとても進歩しています。それでも読まれたくない人に解読されないのでしょうか? 現に日本のスーパーコンピュータ・京は、たった7カ月で性能のランキングで世界一から2位に脱落しました。データ通信は世界中を巡っています。どういう風にごちゃ混ぜにしたかを、遠く離れたその人にだけこっそり教えることはできるでしょうか。電話はどうでしょう? 盗聴されてないでしょうか? 暗号化では、どれくらい解読されにくいのか、どうやって暗号化の鍵を教えるのかを考えなければいけません。
頑丈な暗号には難しい数学が必要なのです!
計算機の能力にも負けず、そして遠く離れた人にだけ読めるようにするには、偉大な数学者さえも、簡単に解けないと手を上げてしまう、数学の超難問を活用することになります。一方で、その超難問を使った暗号技術で必要となる計算は、整数の加減乗除算であったりします。中でも、重要な役割を果たしているのが素数です。それって小学校で習った算数レベルってこと? なぜそれで、頑丈で破られない暗号が作れるのか、そして実際にどのようにしたら、電子マネーのような技術にまで繋がるのか、数学を継続して学問し、工学というスパイスと化学反応させると見えてきます。
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