「ビッグデータ」で、2020年の新しい東京のまちづくり
新しい東京のまちづくりに向けて
2020年にオリンピックが開催されることになった東京では、それに向けてさまざまな側面からの見直しや整備が必要となってきています。例えば、海外から多数訪れる観光客をより適切に受け入れる態勢の構築や、交通網の利便性の向上、防災面の強化などは、非常に重要な課題です。そうした部分を見直していく際に有効だと考えられているのが、「ビッグデータ」と呼ばれる情報です。
ビッグデータの分析で得られるヒント
ビッグデータとは、交通機関のICカードのデータや、人工衛星によるGPSデータ、防犯カメラの記録映像、TwitterやFacebookなどから生成されるソーシャルデータなど、私たちの身の回りで日々刻々と生み出されている膨大な量のデータのことです。これらを統合的に分析していくと、都市の整備に役立つ新しい知見やヒントを得ることができます。 海外からの観光客が発するソーシャルデータや交通機関のデータを分析していくと、東京のどの場所が外国人観光客に人気なのか、どのような順番で観光スポットを巡っているのか、日本人の私たちだけでは想像できないような事実を客観的なデータとして得ることができます。そうしたデータは、外国人向けの観光プロモーション戦略や、交通機関の運行体制の整備に有効に活用することができます。
防災レベルの向上にも役立つビッグデータ
ビッグデータは、都市の防災の面でも活用が期待されています。例えば、一般の住宅自体にタブレットやスマートフォンにも似た端末を設置し、地震計などから得られるデータを取得し続けることで、その家が今どのような状態なのか、別の場所からでもスマートフォンなどでアクセスして情報を得ることが可能になると、まち全体の防災レベルの向上が期待できます。来るべき2020年に向けて、東京のまちづくりでビッグデータが果たす役割は、ますます重要なものになっていくでしょう。
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